同じまな板の上の鯉ではないが。
美容院が好きじゃないとは言ったけど、それはなんかかんか美容師さんとのやりとりがあって、それを気にする感じが面倒ということなわけですが、歯医者に関しては、今まで地元で一回虫歯になったものを治療するのに、小学生のころから学校に検診に来ていた歯医者さんに通ったところ、あの子か〜と馴れ馴れしくいい具合に良い歯磨きの仕方やら何やら丁寧にしてくれて、こころよくしていたもんだから、案外そこの歯医者さんに対して信頼を置いていた。
のだが、そこ以外でとなると、街を見ると歯医者さんも多いことに驚く。
そんなんで、こちらで暮らしてて歯医者さんとは縁遠くおったわけだけども、とあるとき気づいたころには奥歯の最奥になんだか溝のようなものが出来始めてるなぁと思っていたところ、なんだか気になるなぁと舌で触ったりしていたところ、、。
ほとんど毎日3食後に歯磨きをしているけれども、その日は外で友人と会っていた、ので、朝磨いたっきりで磨きたいなぁなんて思い思い夜になって、無糖ではないジンジャーエールなんて飲んでいたら、あれよあれよと、その溝を中心に腫れて腫れて喋れないくらいになってしまった。痛くて。
のはもう1ヶ月以上前のことだが。
そんなんで、近くの歯医者さんをネットで調べて、ホームページを見ると親切そうな雰囲気だったし、何より一番近いもんだからそこに決めて出向いた。
そこの歯医者さんは受付のお姉さん方から中の歯科医師さん方々皆々お若く、40代の方が1人くらいはいるかな?ぐらいのほとんど30代やら20代に見える、そして、何より美しい。
みんななんだか美人なんだ。
ほーと思ってたら、そこの歯医者さん自身、医院長かな、その方がまたお若い、お若いってほんとに、30代前半かと思うくらいの、そして、男前ちっくな方。
ちっくというのは決してブサイクではなくちゃんともっとたてて言えば、美男子の類。
なるほど、この方が採用を決められるとするならこの女性方だろうと、やけに納得する。
ひとりご年配の男性は多分現医院長の父上なのではないかと推測までしている。
そんな歯医者さんに通いだして、ともかく、その腫れてきているものは親知らずというものらしい。
親知らずなんてまた知らずに生きてきたが、聞いたら友人方も知らずに抜いているではないか、そんなに定番事とは!
現代人の顎が狭くなったというか、骨格が細くなったことと、まだ昔の馴染みで出ようとしてくる最奥の歯が狭くなった顎には合わず、周りを押していたり、そのまま上に出てはこず横になって生えてたりして、その溝にゴミがたまりやすく歯茎が炎症を起こしたり、歯磨きで磨きにくいから虫歯になるということで、腫れて痛みまで出てくるのは、異物だと判断してる結果なので抜いて構わないのです、という判断をしてもらった。
まぁこと歯のいろいろについては細かく淡々と説明をなさる先生で、一切の馴れ馴れしさもなく、にこりともしないし、優しげな声かけなどもない、業務に徹する感じでなかなかのサバサバあっさり感が変に構えないで済んでやりやすいと感じている。
ともかく言いたいのは、今日下の親知らずを抜いてきたのだ。
かれこれ抜いた方が良いという判断を下してもらったにもかかわらず、結局先生側が抜きましょうとは言ってこなくって、私の判断に委ねられておって、先生がいざ抜きましょうと言ってくれたら観念してそうしようと思えるものを、ご自身の判断で、という感じで、こちらが親知らずを抜きたいのですがーと、改めて予約しないことには始まらなかった。
そうやって腫れがひいたものの、抜歯をお願いする電話をするまでうんだらうんだらしてて、周りに促され促され、やっとこさだった。
なんやいうて、自分の一部のものを取り除くわけやから、痛いに違いないと踏んで調べたら、親知らずの上の歯の抜歯はともかく下の歯は、半端でない、ような書き方のものが多く、経験者の方もそんなだったし、内心えらいびびっておった。
ちょうど読んだ漫画の作者が最後のあとがき部分で親知らずのことを書いてて、下の歯が先生も抜けなくて困ってまた後日に持ち越しになって、相当に痛く寝れない日を過ごした、なんてあったことだし。
麻酔の注射自体初めてで、あれが痛いのだろう?と。想像するだに歯茎に注射は痛いでしょう〜と。。
そんなんで、先日まずは上からということで、上の虫歯になってる親知らずを抜いた。
もう、えっ、、て感じ。
びっくらしたよほんとに。
まずは何言ってんだか聞き取れなくて何やられてんだと思ったが、麻酔の注射前に脱脂綿のものを歯茎に挟められた。
これは今何中?となってるところに時間を置いてまた先生が来られて、では麻酔注射をしますと、、え、と思ってる間にあれよあれよと針が刺さってきている。
が、え、こんなもん?と、、つまりは、脱脂綿ははじめに表面麻酔をしてたらしい。
それをしてくれた方は慣れてるもんだから、ぽいっと小さめな声で言われてなになにー?となってるままだったから、、あー表面麻酔ってのをするのかーとまず驚く。
そいで、いざ注射は、たしかに痛いが目一杯痛いわけじゃない、あーやられてるな、くらいの余裕ありありの痛さで、それを終えてまた時間を待ったあと、いざ抜くのかーとなると、
ちょっと変な音がします、と言われて、ほんとに変な音がした。
歯を抜くときの音なんだけど、コギュッていうような感じで強くまっすぐ下に引っ張られてぐるぐるぐると回してポキっと取れた感じ。
それ自体ものの数分だろう。
はい、それでおしまいって感じで、
え、てな具合で上の歯の抜歯は終わった。
その抜歯あとが痛むのだろうと麻酔がいつ切れるか切れるかと恐れてたあまり、麻酔の切れてる感覚がわからないまま次の日になっていた。
全く痛みという痛みがない、、え、という感じ。
そんなんで、消毒に行ったら、先生に下の歯は上の歯より4.5倍は骨が硬いですから、極力痛みがないようにはしますが、腫れたりはすると思います、と。
まあ下の歯は覚悟してください、みたいなことなのか、と。
いうことで、下の歯は上の歯の比べ物にならないんだろうと思い思い過ごし、ついに今日下の歯を抜いてきたのだ。
前の通り、表面麻酔をされて、麻酔の注射もこの間よりは痛く二度ほどしっかりとされて、そのままじっと待つこと何十分か。
歯医者内の有線の音楽がKPOPなのか、いや韓国語ではないけどJPOPなのかそんないい具合に若者系な雰囲気が漂っておる中、音楽も今時っぽいなぁなんて婆さんな気分になりながらぼーと窓の外を眺めていた。
そして、いざ抜歯。
下の歯は歯茎の中で横に寝ているから取るには、歯茎を割いて開いたあと、歯をハンマーで砕いて取るようなことを言っていたので、ハンマーの衝撃やらをいつだいつだと、、あんまり目開けてても目の前で先生と助手の方がなんだらかんだらやるのも見るに耐えないので目をつむるのだが、つむったらつむったでいろいろと気になって、今はこんな作業中かと考えながら、鼻で息をすることに集中していた。
んが、ハンマーの衝撃はないまま、またもやぐーーっと引っ張られる感覚とぐるぐるぐると、あ、歯とったな、と思ったら、そのあとは糸をぐいーぐいーとそれが唇の端やら何やらにあたりあたりしながらぐいーぐいーと糸があってそれが一番不快だったぐらいと、あとはずっと口を開けとくのがしんどくて、最後は口が震えてきたり、舌が暴れだす、舌の制御がなかなかうまいこといかないのだ、なんか気になると気になるところを舌で触りたくなる、それで器具を扱っていろいろやってるのに触れて舌を怪我しないかとヒヤヒヤしながらも舌は動く、私の歯医者での困りごと第1位なのだが、それが、先生方にはどう見えるのだろうなんて、考えながらおったら、ついには糸を切って終わった。
これもまた先生はあっさりと、取った歯を見せてきて、歯を削ることもなかったんで、と、つまりはすんなりだったんですかね?と思いながら、はいーと答えてたらもうでは、という具合で先生は席を立つ。
そんなんで、これまたあっさりと。
考えるに、上の歯も下の歯も、なんだかんだ思ってる想像以下の抜きやすめな歯だったろうことと、なんて言っても、治療が上手なんだろうと思われる。
なんだか処置の手早いこと、そして、歯のことに対して、歯医者として自信がおありなような責任を持ってるような方なので、信頼を置けるなぁと思えるのだった。
そんなんで、下の歯を抜いて、その麻酔の切れたあとが、本番だろうと思い、帰宅してからというもの待ち構えておったら、確かに徐々に痛みが出だしたから、痛み止めをともかく一粒飲んだ。
そんで、お昼ご飯を自分の分も作ってさてと、目の前にして、それまではやはり海に入り始めのはじめに片足をつけてみた、みたいな具合で恐る恐るだったけど、食べ始めたら食べてた。
とはいえ、痛いので一本ずつ束にして左の奥歯で噛むようにしながら50分ほどかけてもちゃもちゃと食べてた。
自分はなんて卑しいのだ、というのか、鈍臭いのだ、というのか、ある意味呆れたのと、気持ちだけはしっかり心配恐怖してたのに、と。
ほんとに、2.3日は食べれなくなるだろうし、作ることさえできなくなるだろうし、あーあ、今だけだと甘いものを食べてた私はなんだったんだろうか。
もうすでに、甘いものを食べたいのだが。。
ともかく、やれやれですだ。
親知らずでこんだけ書けるのも我ながら、阿呆なかんじだね。
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