去用第四十
反者道之動。弱者道之用。天下萬物生於有、有生於無。
反は道の動なり。弱は道の用なり。天下万物は有より生じ、有は無より生ず。
道の極みは何もし無いことなのだが、極めれば道を動とする。弱者は優しく穏やかであり、道は優しく接するものである。詰り天下万物は道が動いた後に生まれたものである。形有って眼に見える物は総て形無きものから道によって生まれることが出来たのだ。
※静かに動かぬ「道」を極めれば翻って“動”を重んじる。為るが儘で何もしない「道」も、弱者には優しく接し“動く”のである。世の森羅万象は形あり眼に見えるものではあるが、元々存在無きものを「道」によって生まれることが出来たのだ。此れこそが「道」が万物の母と呼ばれる由縁である。
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