魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

◆◆【我「老子」の私見を綴る】◆◆儉欲第四十六

2012-05-24 12:54:40 | 学問

儉欲第四十六

天下有道、却走馬以糞、天下無道、戎馬生於郊。罪莫大於可欲、禍莫大於不知足、咎莫大於欲得。故知足之足、常足。

天下に道有れば、走馬を却けて以って糞し、天下に道無なければ、戎馬郊に生ず。罪は欲すべきより大なるは莫く、禍いは足るを知らざるより大なるは莫く、咎は得るを欲するより惨しきは莫し。故に足るを知るを足るは、常に足る。

 「大道」が行き渡り天下が太平であれば、軍馬として使われず田に糞をばら撒き耕すことが出来るが、天下が「大道」に従わず荒めば、戦争が起きて馬は徴用されて軍馬としてもって行かれて田も痩せる。極悪非道なことを為すことが出来るのは、物欲など邪心を大きく膨らますからであり、人の欲望ほどの罪禍は他に無く、「足るを知ること」を守ら無いことこそが災禍を齎すのであり、欲を際限無く膨らすことこそが取り返しのつかぬ過ちを齎すのだ。従って、如何なる環境の下に置かれても其の状況に合せて「足るを知ること」を行き渡らすことが出来さえすれば、永久に日々平穏を享受し続けることが出来、是こそが天理に適うことである。

※田は畑も意味する。


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