魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

◆◆【我「老子」の私見を綴る】◆◆ 歸根第十六

2012-04-23 19:19:40 | 学問

歸根第十六

致虚極、守靜篤。萬物並作、吾以觀其復。夫物芸芸、各復歸其根。歸根曰靜。是謂復命。復命曰常。知常曰明。不知常、妄作凶。知常容。容乃公。公乃王。王乃天。天乃道。道乃久。沒身不殆。

虚に至ること極まり、靜を守るに篤。萬物並び作り、吾以って其の復を観る。夫物芸芸し、各々其の根に復歸する。根に帰すること曰く靜と謂う。是曰く復命と謂う。復命曰く常と謂う。常曰く明と謂う。常を知らざれば、妄りに作り凶なり。常を知れば容となる。容即ち公。公即ち王。王即ち天。天即ち道。道即ち久しい。身を没して殆うからず。

 心を込めて平静を保てば、虚心を極める。さすれば、万物総て生き生きと繁栄するが、吾個人の意見を以ってすれば軈て万物は根に戻る。一切衆生無数は、そもそも其々の根に立ち帰る。根に立ち帰れば静寂になる。是即ち元の運命に戻ることである。元の運命に戻ることを曰く常道と謂う。常道曰く明智と謂う。だから常道を知らなければ、物事の真を捉えられずに的外れな事をしでかし悪い結果を齎してしまうのだ。常道を弁えていれば如何なることも容認出来るものなのだ。そのように容認出来れば物事を公平に扱え、公平は王道であり、王道は天道にも通じるものであって、天道は道に繋がり、道こそは永遠なるものである。このようにすれば、没する迄平穏に暮らせるのだ。


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