遺骨収容に手応え
小池書記局長「国の責任で発掘を」
戦時中の1942年2月の水没事故で、強制動員された朝鮮人を含む183人が犠牲になった山口県宇部市の長生(ちょうせい)炭鉱跡で、遺骨収容に向けた潜水調査が進んでいます。国会内で11日、調査した水中探検家の伊左治佳孝さん(36)が会見しました。
伊左治氏は洞窟など水中の閉鎖環境を潜水する専門家です。10月末、事故後初めて炭鉱入り口から坑道に入り、100メートル以上先まで潜水。遺骨収容への手応えを得ています。
伊左治氏は会見で、潜水時の危険性と対策を説明。リスク解消は可能とした上で、炭鉱入り口を補強する必要性をのべました。
会見には日本共産党の小池晃書記局長が参加。小池氏は4日の参院本会議でこの問題をとりあげ、石破茂首相は「遺骨の埋没位置が明らかでないため、現時点では遺骨発掘は困難」と従来の答弁をしました。他方、厚生労働省の担当者は小池氏に「新たな情報があれば考える」と話しています。
会見の場で小池氏は「(来月末の潜水調査で)遺骨が見つかれば明らかな新情報で、国が全責任をもって発掘作業にとりかからなければいけない」と強調しました。
会見には日本共産党の仁比聡平参院議員や社民党、立憲民主党の国会議員らが参加。
調査は「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が行っています。
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