経営法務研究室2023

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税理士の選び方

2013-05-06 | (税務・会計)

 税理士の選び方は、経営者の方のニーズによって、かなり変わってきます。


 経営者としては、本来、経営者自ら数字を扱わないと、経営上の管理もままならないので、できれば自分で管理をした方が良いです。

 なので、自分で数字を見て、経営をしたいという方は、記帳代行をしている税理士ではなく、記帳は自社で行えるように、スタッフの指導までの面倒を見てくれる税理士の方がお勧めです。

 そのような税理士は、経営上のブレーンとなっていただけるようなことが多いです。

 記帳代行をしない税理士は、どこで税理士らしさを発揮するというと、税務申告前の着地点予測であるとか、経営計画と毎月の経費管理や経営状況分析をお手伝いします。


 一方、記帳代行をしている税理士は、煩雑な作業を代行していただけるという意味では重宝します。

 昔ながらの税理士さんに多いです。 税務申告だけをしてくれれば良い経営者の方には、こちらの方が良いのでしょう。

 利用しやすいかもしれませんが、経営の戦略的なところのアドバイスをするまでに至らないことも多いです。
 もちろん、記帳代行をしていだき、かつ、経営ののブレーンにもなる方もいらっしゃいます。見極めが重要です。


 記帳を自社内で行わないということの意味は、経費として計上できるかの感覚を意識して、帳簿をつけていただくことにより、より健全な会計を実現できるという意味も含まれており、この辺りがしっかりしていない経営者・会社は、おそかれ早かれ、どこかにトラブルが生じて経営がうまくいかなることが少なくないです。

 なので、本当は、記帳代行をきちんと自社内でできるように指導してもらうのが良いのです。

 経営感覚を少しでも備えたかたが、自社内スタッフにいれば、いろいろなプロジェクトも立てやすいし、幹部で仕事をしていくという発想も持ちやすいです。

 こうしたことのできる税理士は限られていますので、うまく探していきましょう。。。。


 
 


 





 


 

刑事事件の弁護士の探し方

2013-05-06 | その他

 よく、弁護士を探すときに、専門は刑事ですか、民事ですかと聞かれる方がいらっしゃいますが、刑事を専門にしている弁護士は、なかなかいません。東京のごく一部の弁護士しかいないと考えた方が良いぐらいです。

 
 実際上、刑事事件の数も民事事件と比べて多くないし、国選事件が多数を占めるので、特定の弁護士が受任するというような状況にありません。


 さて、それでも、刑事事件をどのような弁護士に依頼するかは、悩みどころです。

 
 まず、否認事件の場合です。否認事件とは、基礎となる犯罪事実の成立を争う主張のある事件です。


 否認事件のポイントは、①フットワークの軽さ、②経験、③事実認定に関するセンスです。

 ①フットワークの軽さは、比較的若手から中堅の弁護士が傾向として、良いです。
   若すぎてもダメだし、事件を多く受任して、動けない弁護士もダメです。
     

 ②経験は、もちろん、ヤメ検が一番ですが、刑事事件の無罪事件を取ったことのある弁護士は、同等と考えて良いです。
   なお、ヤメ検は、検事経験が10年程度あって、実戦からそれほど離れていない人がベストです。
   ただ、検事とはいっても、金融庁、法務省や海外大使館へ出向する方もいます。本当に刑事事件育ちかどうかは各自バラバラです。   そのため、刑事事件だけやってきた人かどうか確認できれば安心でしょう。

 ③事実認定に関するセンスは、これは、経験でも補われますが、やはりもとの頭の良さが関係するところです。
   事実の着眼点を見出す力、証拠としてどのようなものに着目するか、そして、それをどのように表現するかという力がキモです。
   裁判官に、何が正しそうかという点をアピールする力ではあるのですが、単に文章、話し方のうまさというだけではありません。
   相手がどのような人かを見てそれに対応する能力が必要なので、コミュニケーション力と呼んでもよいでしょう。
   その場の雰囲気が読めない


 簡単に一つの目安を示します。
 
 ①は、メールや電話のレスポンスの早さの他、携帯電話での連絡が可能かどうか、また夜間、土日に接見が可能かどうかで。

 ②は、その弁護士に確認するしかないですが、弁護士大観等という名簿やネット上の検索でもある程度わかります。
 
 ③は、コミュニケーション力については、気遣いをしてお話をしてくれているかどうか。
    上から目線の弁護士は話していてすぐわかるはずです。そうした要素を持っているかどうかを排除するだけでも違います。
    そこから先は、運のようなものもあるので、まずい人を排除するという対応でよいと思います。
    
    難しいことをわかりやすく説明できない。
    説明の際質問をさせてくれない。
    不確実なことがらについて、断定的に説明してしまう。
    刑事事件の法律上の時間制限、期間制限について、断定的に回答できない。
    
    上記のような弁護士は、なるべく避けた方が良いです。

    この点は、本当に判断が難しいです。弁護士は、仕事柄、相手をどのような人間かを見ます。
    つまりは、我々も普段から仕事の相手方がどんな人間かを考えて交渉をもするわけで、弁護士にとって、日常の所作の一つです。
    残念ながら、決定的な判断基準はなく、総合的な判断しかできないと思います。



 以上は否認事件ですが、否認事件ではない自白事件の場合は違います。自白事件とは、基礎となる犯罪事実を認めている事件です。

    
 前記の①と③だけでよいです。自白事件の場合、示談が必要な事件以外は、弁護士が動くという点はあまり多くはないです。

 反省している客観的状況や環境の整備は、③の能力があればよく(もちろん経験でもカバーできます。)、それを実践してもらえるかは、①にかかっているからです。


  感覚として目安を示すとすれば、打合せ等で快くコミュニケーション(内容および雰囲気の両面)がとれて、夜間や土日でも動いてもらえるエネルギッシュな面を感じることができれば、良いと言えます。


  
 あくまでもご参考までに・・・・