経営法務研究室2023

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所得控除 と 税額控除

2015-10-20 | その他

 誤解を受けやすいややこしい概念を整理しましょう。

 所得控除とは、一定の条件を満たした場合に(基礎控除を除きます。)、所得額から一定の金額を控除、差引くことができる制度のことをいいます。

 所得控除額が大きいほど、課税所得(課税対象額)が少なくなります。

 その結果、課税される税額も少なくなるという制度です。税額そのものが減額となるのではなく、税額を計算するための元の課税所得が少なくなるという制度です。

具体例としては、社会保険料控除、生命保険料控除、損害保険料控除などがあります。


 これと似ているものとして、税額控除税があります。

 税額控除とは、一定の条件を満たす場合に、税額(課税対象額×税率によって算出された税額)から、直接に、一定の金額を控除、差引くことができる制度のことをいいます。

 税金の額から直接に差し引かれる点が特徴です。

 
 典型例としては、住宅ローン控除がこれにあたります。


 なお、所得税等である基礎控除とは、納税者(申告者)のすべてに一律に、一定の金額「所得税(38万円)・住民税(33万円)」を所得金額から控除、差し引くことができるという制度であり、所得控除ではありますが、一応上記の定義から除いています。