タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪大連立の仕掛人と傀儡≫

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 六枚の顔写真を眺めると、一人だけ異質の世界に住む人物がいることに気がつくだろう。ナベツネこと、読売新聞グループ本社代表取締役会長の渡邉恒雄である。Yomiuri一介の新聞記者から大読売グループの会長にまで上り詰めた経緯は、ここでは問わないが、政治権力を監視し、誤りがあれば正すべき社会的責任を負うジャーナリストのトップが、一部の政治権力と気脈を通じ、人目に隠れて自ら政治権力たらんとする野望は許されない。
 今回の「大連立構想」の陰の主役は、写真上段のセピアの三名であって、下段のグレーの三名は、道化役を演じた傀儡に過ぎない。お坊ちゃん育ち・信念のない腑抜け・その場限りの壊し屋、三名それぞれに思惑があったのだろうが、生き馬の目を抜く世界の政治の修羅場に立って、日本の進むべき道を切り開く器ではない。
 もはや<大勲位>や<モリの清談>の出る幕ではない。ましてや、老いて国士ぶるしか能のない政治部記者上がりに何ができるというのか。「小泉純一郎<大連立>総理の誕生」(水木楊「政界シミュレーション」雑誌『文藝春秋』第86巻・第2号)のための予行演習だって? そんなにうまく事が運ぶかね、ナベツネさん。
  <写真は、上右二枚が御厨貴編『歴代首相物語』(新書館)、下左二枚が雑誌
  『諸君』第39巻第12号(文藝春秋)、左上が同誌第40巻第1号、下右
  が同誌第40巻第2号からの転写>

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