歩道は法令上、<道路交通法>の第二条第一項第二号で、「歩行者の通行の用に供するため縁石線又はさくその他これに類する工作物によって区画された道路の部分をいう」と定義されており、<道路法(道路構造令)>の第二条第一項第一号で、「専ら歩行者の通行の用に供するために、縁石線又はさくその他これに類する工作物により区画して設けられる道路の部分をいう」と定義されている。
釧路警察署によると、指定の袋に入れて家庭から出された生ゴミが、カラスやカモメに食い荒らされないように、歩道上に金属または木製の収納箱を設置する場合、<道路法>第三十二条第一項の規定に基づいて、道路管理者に道路占用申請書を提出し、道路占用許可基準に適合するかどうか、警察署と道路管理者との協議による許可を得なければならないという。
釧路市役所の道路管理課に問い合わせたところ、市道に関して、これまで歩道上のゴミ収納箱設置の申請は一件もないので、釧路警察署と協議して道路占用許可を出したことはないし、申請しても許可される可能性はない、とのことだった。
町内会で各所に設置したネットをかぶせるだけでは、巧妙なカラスの被害を防ぐのは困難で、たちまち生ゴミは散乱する。歩道上のゴミ収納箱設置を「市が黙認している」と、誤解(あるいは意図的か?)している市民もいる。「道路法」の規定を知らない市民もいるだろう。しかし、市の道路管理課が、現状を知らないわけがない。「黙認」しているとしか思えない。市民の法律違反を歓迎しているのではないか?
販売店で設置場所について訪ねると、製造元で「歩道上には置かないこと」と注意書きを添えてある、という。なるほど、箱の内部に注意書きが存在していた。ただし、ビニールの袋に入れ内部にしっかり添付されているのではない。小さな印刷物が箱の底で雨ざらしになっていた。
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