タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

「ら抜き」が猖獗を極めるご時世に、これは珍しや「ら付き可能動詞」とは !!

※1 上掲記事は、8月 22 日付『北海道新聞』第 24 面から転載。
※2 ポインターを当て、クリックすると拡大できる。

 標題を「有原が乱調、日本ハム3連敗」と「これは珍しや『ら付き可能動詞』とは」のどちらにしようかと迷った末に、「ら付き可能動詞」で投稿することにした。

 いくら世に跳梁跋扈していても、「ら抜き」は報道メディアで正用法とは認めらていない。テレビでは、インタビューなどで「ら抜き」が使われると、字幕で正しく「ら」が加えられる。新聞では、少なくとも地の文で「ら抜き」が使われることはない。

 大谷を戦いの場から遠ざけた右肘靱帯の損傷は中程度の「グレード2」。にもか
 かわらず「こんなに長く離れるとは思っていなかった」と約1カ月の離脱は予想
 外だった。6月4日以来の打席に立つ喜びをかみしめながらも3三振。簡単には
 空白を埋められなかった。(2018 年7月5日付『北海道新聞』第 23 面)

 初めに引用した新聞記事では、地の文の可能動詞「立ち上がりからリズムに乗れない」が正用法で、吉井投手コーチの「ら付き」可能動詞「有原がビッグイニングをつくられるときは」は誤用法。浦崎竜馬・記者は誤りと知りながら、敢えてそのままを直接話法で呈示したのだろう。

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