タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪国税庁発表の2010年分路線価≫

P1110102 七月一日に国税庁が発表した2010年分路線価が、2日付の新聞(『北海道新聞』は1日付夕刊と2日付朝刊)に掲載された。同日に発表された日銀短観によると、「大企業製造業の業況判断指数(DI)が5期連続で改善し、企業マインドはリーマン・ショック前の水準まで回復した」(7月1日付『北海道新聞』夕刊・第4面)ということだが、全国の平均路線価は二年連続の下落。景気回復と言っても、オフィス需要の落ち込みや外資系企業撤退といった不安要素が潜在するのだろう。
 とりわけ、道東の業況は5期ぶりに悪化(7月2日付・同新聞参照)、道内路線価(道内三十税務署管内路線価一覧=写真下段<左>は、同日付『讀賣新聞』第35面から転写)も低迷する景気を反映し、中標津町・滝川市を除いてすべてが下落だった。
P1110119P1110106 しかも、釧路・紋別・滝川の三税務署管内では、最高路線価地点が中心繁華街から「駅前か、車での行き来が容易な交通の便のいい場所」(同新聞)に変更となり、「中心部空洞化による地価下落」(同新聞)が顕著になっている。
 釧路税務署管内で「9年連続最高価だった釧路市北大通5(写真上段、中山茶紙店=筆者挿入)がその地位を明け渡し、釧路駅前の同北大通13(写真下段<右>、ホテル・ルートイン=筆者挿入)が1平方㍍当たり6万4000円と最高路線価となった」(7月2日付『釧路新聞』第3面)。しかし、その最高価格地点も昨年比▲3.0%であり、中心市街地空洞化を免れていない。空き店舗が軒を連ねる北大通五丁目より幾分増しという程度だ。往時の北大通四丁目は92年に75万円をつけたが、以後下落に転じ、00年に最高価となった五丁目も下げ止まらなかった。二十年足らずの間に75万円から6万円という落差の大きさに驚かざるを得ない。

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