大相撲秋場所8日目結びの一番で、横綱・朝青龍は、豊ノ島の寄りに右足踵が俵を割り、寄り切りで敗れた(写真は、9月22日付『讀賣新聞』第19面〈スポーツ〉から転写)。
持って生まれた質の悪い性分は直るわけがない。土俵上で審判長をにらみつけ、支度部屋に戻って、大声を上げて大荒れに荒れた。「馬鹿につける薬はない」とはこのことである。
三保ケ審判長が目の前で見届け、立行司・木村庄之助が確認した、「蛇の目」の砂についた踵の跡(写真は、9月22日付『北海道新聞』第16面〈スポーツ〉から転写)は如何ともし難い。豊ノ島も朝青龍自身も、同じ箇所に視線を向けているではないか。審判や協会に難癖をつける前に、鋭さの失せた己の相撲内容を修正する努力をすべきだろう。
朝青龍はもう立ち直ることができない、と私は見ている。輪島・双羽黒・三代目若乃花らと同様に、不名誉な横綱として日本相撲協会の汚点となることは間違いない。
7日目結びの一番を終えた白鵬と把瑠都の爪の垢を煎じて飲むがよい。左四つがっぷりの力相撲を、9月21日付『讀賣新聞』第25面〈スポーツ〉の<やぐら太鼓>欄は、「土俵外の騒動や立ち会い問題など勝負に集中しきれない雰囲気が漂う中、久々に相撲本来の攻防で盛り上がった」と評している。
突き押し相撲も悪くはないが、大相撲の醍醐味は、がっぷり四つに組み褌を引きつけた力強い寄りと投げの打ち合いにある。横綱・大関にはそれを期待したい。
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