タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 街の風景 (城山) ≫

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 城山地区は、モシリヤ砦跡・仏舎利塔・市立城山小学校・北海道教育大学釧路校のある1丁目と、教育大学グラウンド・釧路聾学校・HBC釧路放送局・歯科医師会館のある2丁目の二つの区域しかないが、西端は釧路川に至るので、面積は狭くはない。<城山>という地名は、チャシがアイヌ語で<山城>を意味するところから、モシリヤチャシに由来すると考えられる。
P1020168 舟で河川を移動し自然採集生活を行っていた先住民のアイヌ民族は、本州や樺太との交易が拡大するにつれて、地域間の緊張が高まってきたため、自然の地形に恵まれた丘陵を利用して、祭祀・裁判・戦闘交渉の場として、チャシを築造するようになった。春採湖のチャランケチャシや城山のモシリヤチャシはその代表である(釧路市審議室市史編纂事務局『市政施行70周年記念誌/目で見る釧路の歴史』参照)。
 市立城山小学校の背後の高台にある仏舎利塔は、仏舎利(本来は、入滅し荼毘に付された釈迦の遺骨・灰塵であるが、供養のために代替品として用いられた宝石類も含む)への敬慕信仰のシンボルとして建立されたものである。
 モシリヤ砦跡の左手背後には、釧路川を越えた釧路市の中心街が、大きなマンションの向こうにぼんやりと霞んで見えている。

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