タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ サケ・マスの河川での密漁 ≫

P1030087 写真上段はサクラマス(雌雄不明)。主に二月から四月にかけて東北・北海道の沿岸定置網で漁獲されるが、道東では、五月初旬に河川に入ってしばらく採餌する。
 この時期に、アメマス釣りと詐称して、悪質アングラーが釧路川・西別川・風連川・標津川・斜里川など各水系で密漁をする。五月から六月にかけて、釧路川水系の幌呂川には、十数台の車が集まる好ポイントがある、と聞いた。
 まだ魚体は銀ぴかで、赤身をルイベで食するそうだ。サクラマスは、市場に出回る量が少ないので、密漁の取り締まりも緩いという噂だが、とんでもない話である。七月中旬から九月初旬は、筋子狙いの引っかけ針密漁が横行する。P1000392
 写真中段は、釧路の沿岸定置網で漁獲されたシロザケの雄。九月下旬から十一月上旬は、河川での引っかけ針密漁の最盛期となる。当然、高値で売れる筋子が目的であり、魚体は放置される。
 道は、道内の主要水産物であるサケ・マスの密漁防止を強化するため、9月17日、罰則を「『3年以下の懲役または200万円以下の罰金』と大幅に引き上げる方針」(9月18日付『讀賣新聞』第35面〈道総合〉)を決めた。P1000478
 今季はサケの遡上が激減し、孵化放流用の卵の確保が危ぶまれ、漁業者が定置網を一部撤去する異常事態になっているため、「道警がヘリコプターで上空から監視(写真下段は、10月21日付、前掲新聞・第33面〈道総合〉から転写)したり、漁業関係者が暗視カメラを設置したりするなど、あの手この手で撲滅作戦を展開している」(前掲新聞)という。
 河川や湖沼でのマス類の密漁は、<道内水面漁業調整規則>違反、サケの密漁は、<水産資源保護法>違反で罰則が科せられるが、罰則が軽いため密漁が絶えない。違反者にはもっと厳しく対処すべきである。

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