タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪マー君とハンカチ王子、5年後の対決(11年9月10日)≫

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 五年前の夏の甲子園決勝で対決した、ハンカチ王子こと早実高校の齋藤祐樹投手(現・日本ハム)とマー君こと田中将大投手(現・楽天)が、プロで初対決(写真上段は、9月11日付『北海道新聞』第25面から転写)したが、結果は田中投手の圧勝だった。
P1210067_2_2 田中は二死満塁の最終回に押し出しの四球で一点を取られ完封を逃したが、最後の打者を三球三振に仕留めて試合終了。四対一の点差以上に二人の実力差が浮き出た試合だった。格の違いは、十二個と一個という奪三振数の違いに歴然と現れている。ここぞという窮地で三振を取れるかどうか、残念ながら今の齋藤にはそのような力はない。直球で勝負できないため、変化球主体の投球の組み立てだが、制球力も甘く、配球も読まれていた。現在五勝四敗だが、五勝のうち少なくとも三勝は打線に援護された幸運による勝利である。
 齋藤自身は、「(田中投手との差は)全く追いつけないものではないと思う」と述べたが、私は追いつけないと思う。二十歳前は体力的にも技術的にも大きな成長が期待できるが、大学を卒業した後では、技巧派投手として変化球の制球力を磨くしかないのではないか。田中投手とはプロと大学野球の「四年間の差」(同日付『讀賣新聞』第30面)ではなく、基本的な器の差と認めるべきだろう。

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