タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪鉢呂・経産相辞任=人間失格は当然だ≫

P1210040 鉢呂吉雄経済産業大臣が、失言によって就任九日目で辞任した。野田首相が組閣に際して掲げた「適材適所」の杜撰さが露呈したわけで、党内融和と称したごちゃ混ぜ人事の破綻は、「ドジョウは所詮ドジョウ」、総理大臣としての矜持がないことを国民の眼前に曝した。
 国政に携わる者は、原発事故被災地の人たちの声に真摯に耳を傾けるべきだ。
 ■「人間失格。許せない。大臣になる心構えがあれば絶対に言えない言葉。内閣が代わって悪くなることはないと思っていたのに」
 ■「避難先では福島県から来たというだけでいじめられたという話をよく聞くが、『うつった』なんて子供でもしない。放射線量の高いなかで暮らし続けている人もいるのに、なんで原子力を担当する大臣がそれを分からないのか」
 ■「大憤慨だ。われわれは“いつか帰れるのでは”という希望を持っているが、失言はそれを失わせる。首相が福島の再生を約束した直後に、ああいう言葉があると、結局新政権もうわべだけなのかなと思ってしまう」
 ■「怒り心頭に発した。人生を狂わされた被災者の心情をまるで分かっていない。知性がない」(被災者たちの言葉は、すべて、「MSN産経ニュース」11.9.10 11:29からの引用)
 ● 9月11日付『北海道新聞』第1面に大きく掲載された顔写真には、「首相に辞表を提出し、記者会見で無念そうな表情を見せる鉢呂経済産業相」と解説が付されているが、「無念」とは何に対する悔しさなのか。「被災者たちに何もしてやれなくて残念無念」とは思われない。自分は辞職する気がなかったのに「事実上の更迭を受けて残念無念」の方だろう。失言に対する大臣としての反省がないのだ。やはり、こんな者を大臣にした野田首相の任命責任は問われるべきだ。

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