昭和63年に両親と同居を始めたときは、母は70歳で、まだまだ元気いっぱいだった。旧宅から移植したオンコとツツジの剪定は、もっぱら母の役目で、85歳まで脚立に上って、他人に手を触れさせなかった。そのほかに、ロックガーデンの維持管理、花壇の花の手入れ、と八面六臂の働きだった。そのために、母の園芸用具・肥料・各種用土・漬け物の樽などの置き場として、急遽、物置小屋の横に造ったのが、写真の作業場だった。長さ三間・幅四尺五寸、ウナギの寝床だが、面積はかなりある。
しかし、さすがの母も、寄る年波には勝てず、86歳でオンコとツツジの剪定を私に任せ、さらに、90歳になったこの春には、わずかな花苗とダリアを数本植えるだけになったので、作業場を取り壊し、母用の小さな物置を新しく造ることにした。
20年間に雑然と詰め込まれた種々様々の物を眺め、片づけに着手するのを一日延ばしにしていたが、ようやく重い腰を上げ、6~8日の三日間で、捨てる物と残す物を区別して、中は空になった。7月10日から解体作業を開始。初めは、まず、屋根と壁の一部の赤く錆びた波トタンを剥がした。適当な大きさに切断し、数枚ずつ丸めて紐でくくり、釧路市のゴミ処理場に持ち込む準備をして一日が終わった。
二日目は、燃えるゴミと燃えないゴミを二種類、キャリーに積んで、ゴミ処理場に運んだ。料金所で合わせて金250円也を支払い、家に戻る。続けて、腐ってぼろぼろになった床のコンパネを途中まで取り除いて、作業終了とした。
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