ラジヘリ空撮

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DJI製増量タンク使用上の注意点

2012-03-02 00:01:00 | マテリアル
前回は・・・DJI製増量フューエルタンクの取り付け方法に付いて説明しましたが、

今回は・・・その使用上の注意点について述べたいと思います。

先ずは、見ての通り・・・



DJI製の増量タンクは複雑な形状をしています。

多分、フレームやマフラー等の位置関係を考慮した結果、この様な形状になったと・・・推測されますが・・・。


しかし・・・この様な形状のタンクの場合・・・有る所(位置)から、急激にフライト時間が短くなる傾向が有るので
注意が必要なのだ。


一説には、1000ccとか1100ccとか言われているこの増量タンクだが・・・そもそもこのタンク
一体何cc有るのだろうか?


そこで試に・・・メスシリンダーを使用して、実測して見た。


その結果、この増量タンクの正確な容量は・・・1210ccである事が判明した。

又・・・どの位置で何cc消費したのかも・・・実際に測って確認したので、下の写真を見て欲しい。



上記の写真のNGと書いてある所までが、水平状態に於いて一応正常に使用出来る範囲だった。

それ以下は・・・エアーの混入が認められ・・・通常キャピテーション(エアー噛み)と言われる状態になるので、
エンジンが正常に運転できない可能性がある。

因って・・・NGのライン以下では、安全の為、フライトを中止する必要が有る事が判った。

このNGのラインは・・・タンク底面から25mmの所にありますが、実はその位置では、
まだエアーの混入は認められません。

実際は・・・そこから5mm下がった所から確実にエアーが噛み始めます。

因って・・・実際の飛行中には、完全な水平などあり得ない事から・・・
少し余裕を見て、実際にエアーが噛み始める位置から5mm上げた位置にNGラインを設定しています。


それから・・・1000ccラインからNGライン迄の間の容積は・・・僅か60ccしか有りませんが、
29ccの燃料消費量は約20cc/minなので、3分は飛行出来る計算になります。

又・・・NGラインからエンプティーになる迄の容量は・・・150ccですが、実際には
120ccの位置(NGラインから5mm下がった所)からエアー噛みが始まってしまいます。

と、言う事は・・・このタンクの総容積は・・・1210ccと言う事になりますが・・・
しかし、実際にはエアー噛みが始まる位置が、タンク底面から20mm/120ccの所なので、
純正のタンクフィルターを使用した場合には・・・実際に使用出来るギリギリの容量は1090ccと言う事になります。

少し余裕を見た・・・NGラインまでは、1060ccです。

まあ・・・この容量だと、29ccエンジンを使用しても・・・計算上は、53分飛べる計算になりますので、
多分・・・50分は確実にフライト出来ると思いますが、運航条件によってはもっとフライト時間が短くなる可能性も有ります。

因って、各自のフライトスタイルから、必ずフライト時間を実測して・・・燃料切れを防ぐ必要が有ります。


因みに・・・600ccのタンク底面から各レベル迄の寸法を下記にて記しておきますので、参考にして下さい。


タンク底面~600ccレベル=75mm
タンク底面~800ccレベル=60mm
タンク底面~1000ccレベル=35mm
タンク底面~NGレベル=25mm

次回は・・・AceOneのGPSユニットの防振方法に話題を戻して、投稿したいと思っています。