この時期、何処の空撮会社でも機体整備に余念が無いことだろうと思うのだが・・・。
そんな中、この業界の中では有名なある空撮会社の社長から、空撮機として使用中の、
Voyagerに搭載されているエンジンのオーバーホールを仰せつかった。
皆さんの中にも、シリンダーやピストンリングなどの交換をしている方は
いるかと思うのだが、今回の様にクランクケースまで交換した事の有る人は
珍しいのではないだろうか?
そこで、その様子を写真を交えてお伝えしたいと思う。
そもそもメーカーでも、クランクケースまで交換する様な、フルオーバーホールなど
コストの問題が有って受け付けていない。
勿論、無理にでもお願いすれば可能なのだろうが、新しいエンジンを買う程の費用が発生してしまう。
そんな訳で、クランクケースその物も・・・通常は、出荷されない様である。
実際に、調達したクランクケースを見てみよう。

この様に、クランクシャフトを支持する為の、ベアリングが挿入されていないのである。
エンジンを組み立てる為には・・・先ず、クランクシャフト支持べアリングを3つ、ハンドプレスを使用して
挿入する必要がある。

組み上がると・・・こんな感じになる。

このクランクケースには、2種類のベアリングが使用されているので、間違わない様に組み付ける必要がある。
次に、クランクシャフトA’ssyの向きを確認した上で、ベアリングの挿入が終了したクランクケースにセットする。

この時点では・・・洗浄は終わっているのだが、古いピストンが装着されたままの状態。
この後で・・・当然、ピストンを交換した事は言うまでもない。
もう一方のクランクケース(割になっている)を被せたら、キャップスクリューでクランクケースを結合するのだが、
この時、決して手締めなどと言う事は・・・後の、トラブルの元。
各エンジンの指定トルクがあるので、それにしたがってトルクレンチで締め付ける。

実際に締め付けてみると・・・案外力を入れなくても・・・カチン・・・と言う音がして組み付け終了。
多分・・・感覚で手締めで組み付けると・・・指定トルクの倍以上で締め付ける事になるだろう。
このクランクケースの指定トルク・・・シリンダーの指定トルクよりも低いのである。
これにもれっきとした理由があるので、考えて見ると良いだろう。
次に・・・ピストンを組み付ける。
今回はご要望により、29ccのボアアップキットを組み付けた。
弊社では、このキット・・・3年程前からテストを行い、一部の空撮会社向けに販売していた。
何故、一部の空撮業者にだけ供給していたかと言えば・・・趣味レベルでは全く必要が無い事や、
空撮機に使用した時でも、DJIの様な制御系が搭載された機体で無ければ必要が無いのが実状である。
しかし・・・以前29ccのボアアップキットを供給した会社から噂が回りまわって、最近では
ある模型メーカーから販売されてしまった。
29ccエンジンは・・・良い事ばかりではないのだから、一般に販売するのは如何かと感じている。
なにはともあれ・・・ピストンを組み付けた。

次にシリンダーを組み付ける。
これらの部品を組み付ける時は・・・必ず2サイクルオイルを各摺動部に塗布しながら行うのが
鉄則である事を付け加えておきたい。
シリンダーもクランクケース同様・・・トルクレンチを用いて、指定トルクで組み付ける。


これで・・・一応、組み付け終了。

勿論・・・マグネットローターや、コイルなども、適正なクリアランスで組み付けた。
それから、今回のオーバーホールの最大の目的は・・・割れたクランクケースの交換で有ったので、
その対策も一緒に行っている。
何故、クランクケースが割れたのか?、興味のある方は・・・以前のブログを参照して欲しい。
クランクケースをフライス加工した上で、エンジンをフレームに組み込む時にワッシャーを
その間に入れて組み込む。

その結果・・・フレームの内寸と同じ80mmとする事が出来るのである。

何故こんな事までしなければならないのか???
この辺も・・・過去のブログで説明しているので、興味のある方は参照願いたい。
これで、全ての組み付けが終わり・・・エンジンのオーバーホール完了。
下記は・・・交換した部品と、蘇ったったエンジン。
一見新品の様だが・・・それもその筈、再使用したのはクランクシャフトA’ssyのみである。
新しいエンジンパーツと比較して、交換部品の内部が・・・かなり汚れているのがみてとれる。

それでは・・・又ネ~。
そんな中、この業界の中では有名なある空撮会社の社長から、空撮機として使用中の、
Voyagerに搭載されているエンジンのオーバーホールを仰せつかった。
皆さんの中にも、シリンダーやピストンリングなどの交換をしている方は
いるかと思うのだが、今回の様にクランクケースまで交換した事の有る人は
珍しいのではないだろうか?
そこで、その様子を写真を交えてお伝えしたいと思う。
そもそもメーカーでも、クランクケースまで交換する様な、フルオーバーホールなど
コストの問題が有って受け付けていない。
勿論、無理にでもお願いすれば可能なのだろうが、新しいエンジンを買う程の費用が発生してしまう。
そんな訳で、クランクケースその物も・・・通常は、出荷されない様である。
実際に、調達したクランクケースを見てみよう。

この様に、クランクシャフトを支持する為の、ベアリングが挿入されていないのである。
エンジンを組み立てる為には・・・先ず、クランクシャフト支持べアリングを3つ、ハンドプレスを使用して
挿入する必要がある。

組み上がると・・・こんな感じになる。

このクランクケースには、2種類のベアリングが使用されているので、間違わない様に組み付ける必要がある。
次に、クランクシャフトA’ssyの向きを確認した上で、ベアリングの挿入が終了したクランクケースにセットする。

この時点では・・・洗浄は終わっているのだが、古いピストンが装着されたままの状態。
この後で・・・当然、ピストンを交換した事は言うまでもない。
もう一方のクランクケース(割になっている)を被せたら、キャップスクリューでクランクケースを結合するのだが、
この時、決して手締めなどと言う事は・・・後の、トラブルの元。
各エンジンの指定トルクがあるので、それにしたがってトルクレンチで締め付ける。

実際に締め付けてみると・・・案外力を入れなくても・・・カチン・・・と言う音がして組み付け終了。
多分・・・感覚で手締めで組み付けると・・・指定トルクの倍以上で締め付ける事になるだろう。
このクランクケースの指定トルク・・・シリンダーの指定トルクよりも低いのである。
これにもれっきとした理由があるので、考えて見ると良いだろう。
次に・・・ピストンを組み付ける。
今回はご要望により、29ccのボアアップキットを組み付けた。
弊社では、このキット・・・3年程前からテストを行い、一部の空撮会社向けに販売していた。
何故、一部の空撮業者にだけ供給していたかと言えば・・・趣味レベルでは全く必要が無い事や、
空撮機に使用した時でも、DJIの様な制御系が搭載された機体で無ければ必要が無いのが実状である。
しかし・・・以前29ccのボアアップキットを供給した会社から噂が回りまわって、最近では
ある模型メーカーから販売されてしまった。
29ccエンジンは・・・良い事ばかりではないのだから、一般に販売するのは如何かと感じている。
なにはともあれ・・・ピストンを組み付けた。

次にシリンダーを組み付ける。
これらの部品を組み付ける時は・・・必ず2サイクルオイルを各摺動部に塗布しながら行うのが
鉄則である事を付け加えておきたい。
シリンダーもクランクケース同様・・・トルクレンチを用いて、指定トルクで組み付ける。


これで・・・一応、組み付け終了。

勿論・・・マグネットローターや、コイルなども、適正なクリアランスで組み付けた。
それから、今回のオーバーホールの最大の目的は・・・割れたクランクケースの交換で有ったので、
その対策も一緒に行っている。
何故、クランクケースが割れたのか?、興味のある方は・・・以前のブログを参照して欲しい。
クランクケースをフライス加工した上で、エンジンをフレームに組み込む時にワッシャーを
その間に入れて組み込む。

その結果・・・フレームの内寸と同じ80mmとする事が出来るのである。

何故こんな事までしなければならないのか???
この辺も・・・過去のブログで説明しているので、興味のある方は参照願いたい。
これで、全ての組み付けが終わり・・・エンジンのオーバーホール完了。
下記は・・・交換した部品と、蘇ったったエンジン。
一見新品の様だが・・・それもその筈、再使用したのはクランクシャフトA’ssyのみである。
新しいエンジンパーツと比較して、交換部品の内部が・・・かなり汚れているのがみてとれる。

それでは・・・又ネ~。