ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

インフラの点検

2013-10-08 00:00:01 | 撮影
古いインフラの老朽化が話題となっており、最近何かと取りざたされている。

つい最近も、高速道路上に架かる橋の点検が、おざなりになっている実態が
浮き彫りになったばかりだ。

因って現在では、全国的にこのインフラの保守・点検が急務となっている
ところでもある。


そんな訳で、今回はそれらの点検業務の為、上空からその実態を
調べるべく、マルチコプターを使用して空撮を行った。


空撮で点検を行う理由は、地上からだと木立等が邪魔になり、上手く
点検出来ないからに他ならないのである。

又、現場の作業時間を短縮できるメリットも大きい。


勿論・・・ラジヘリを使用しても、陰になって見えないところも当然あるので、
安全を考慮した上で、様々な角度から撮影する事は言うまでもない。


しかし、今回の様な現場周辺では、安全にラジヘリを離発着出来なかったり、
安全に撮影作業を行う事が困難と思われる事も往々にしてある。


正に今回も、そんな場所の一つで、近くに適当な離着陸場所はなかったが、
現場に隣接する様に大きな公園があって、管理事務所にお願いした結果、
適当なスペースを確保できた事は幸いであった。





当然・・・この様な現場ではロケハンは必須だし、オペレータを含む撮影班が
事前に現地踏査を行う必要がある。

今回は、たまたま現場近くに公園があって、そこから安全にラジヘリを離発着する事が
出来て、尚且つ最適な飛行コースを確保出来たから良かったのだが、
それが叶わない現場も当然あるだろうと思われる。


その結果、もしも現場がそんな状況であったなら、そこは無理せずに他の方法を
模索する必要もあるだろうと思う。


とかく勘違いされがちなのだが、ラジヘリを使用すれば何処でも、
何処からでも自由に飛行させられると、一般的に思われているふしがある。

これは安全上、大きな間違いであるので、ラジヘリを安全に利用する為には、
離発着場所や飛行経路の検討も含め、この様な現場での利用方法に於いては、
認識を新たにする必要があるだろう。


従って、一見何でも出来そうなラジヘリだが・・・実は、極狭い範囲で
運用出来るだけに過ぎないので、決してオールマイティーではないと言う事を
知ってほしいのである。


それから、マルチコプターを運用する場合に、オペレーターが巧く飛ばせないから
(離着陸が上手に出来ない)・・・とか、地上からだと危険が伴う?ので、
ハンドキャッチ&リリースで飛行させると言う様な事例を見聞きする事がある。

常識的に考えても、上手く離発着すら出来ない状態で、業務を含め空撮を行う事は
リスクが大き過ぎるのでご遠慮頂きたいし、特に、ハンドキャッチ&リリースなどは、
恰もそれが最善策の様に吹聴しているケースもあると聞く。

大体・・・その様な業者はヘルメットの着用すらしない。

因ってこれらの行為は、安全への意識が欠如している証拠であって、
恐らく何が安全で何が危険か?の判断や、アクシデント発生の想定も出来ない上の
暴挙であるから、決して行ってはならない。


例えば、人里離れた山の中の現場でハンドキャッチ&リリースを行った時、もしも離着陸時に
操縦ミス・風に煽られた・機材トラブル等の原因から、機体の姿勢が崩れた結果、
プロペラが手首や頭等に接触したら一体どうなるのだろうか?

マルチコプターのサイズに係らず、数千回転以上でプロペラが回転している以上、
もしもそれらが体を直撃すれば、唯では済まない事は誰でも容易に想像できると、私は
思うのだが皆さんは如何お考えだろうか?


この場合・・・直ぐに病院に行って治療は出来ないので、怪我の程度や、その状況如何では、
命に係わる事は明白である。


安全に作業を行なう事は、第三者や対物だけに留まらないのであって、オペレーターや助手にも
当然被害が及ぶので考慮するべきである。


この、もしも・・・の事態を、常に想定しながら業務を遂行出来なければ、安全に作業する事など
叶わないのであって、ましてやこの場合のリスクを、機体の大きさやプロペラの大きさだけで
推し量る事など到底出来ない。

ともかく・・・一度事故が発生すれば、取り返しのつかない事になるので、十分なリスクマネージメントを行い、
細心の注意を払って作業を行うが必要があると考える。

空撮を生業にしている方々には、もう一度ご自分の作業法について、安全に作業が行われているのか?
検証をしてみて欲しいと切に願いたい。


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