ヴァイオリン ~ 雑音ラプソディ ~

50代後半になって突然始めたヴァイオリン。
ヴァイオリンやピアノなど
音楽に関することを綴っていきます。

12/4 ショパンコンクール後の古海行子さんピアノリサイタル / めまい

2021-12-05 | ピアノ
先月から起床時だけめまいが起こることが続き、昨日の朝は更にひどく、頭の中がフワフワして立っていられないほどでした。ストレッチや体操等をしてようやく動けるようになりましたが、前日までとは違い、この日に限って、始終ゆらゆらしていて、頭を動かすとフワフワして気分も悪く、午後からの古海さんのリサイタルに行けるか不安になりました。
熱もありませんでしたし、昼食後少し安定して来たので、家族にやめるように言われましたが、出かけることにしました。
場所は、大江戸線「築地市場」駅を上がってすぐの朝日新聞社内の浜離宮朝日ホール。土曜でも電車が混んでいてなかなか座れず、座れても立ち上がる時に頭がフワーっとなるので危ないのですが、やっぱり座れないと辛い…
リサイタルは14:00開始で、30分前に到着。ホールに入って座席の場所を確認すると、あまりに喉が渇いたので、ジュースを買いに外へ出ました。落ち着いてからホールへ戻り自分の席に座ると、左隣の男性が、私を挟んで右側に友人がいるので席を替わってほしいと頼まれたため、私はより中央の位置に移動。
先月の投稿で書いたように、残席が少なかった状況でチケットを買ったので、あまり気に入った場所ではないように思えたのですが、この席の交換で一転しました。中央ブロックなのでピアノのほぼ真正面の位置になり、しかも、その座席と元の座席の前の2席には誰も来なかったため、見通しが良く、古海さんが演奏する姿がよく見えたのです。男性からはお礼を言われましたが、私の方も感謝です。

到着して座席を確認しにホールに入った時、スタンウェイの調律師さんがピアノを丁寧に調整していました。その後、外でジュースを飲んで戻ってきた時もまだ調整を続けていて、最後は鍵盤を丸ごと外して本当に細かくチェックしていました。終わったのが開演の5分前位でしたか。

さて、開演時間に少し遅れて古海行子さんが登場します。シルバーのラメの入った素敵なドレスでした。
椅子に座ってからしばらく静寂を保ち、優しいタッチでショパンの幻想曲を演奏し始めます。
前半は、
・ショパン 幻想曲Op.49ヘ短調 (コンクール1次予選の演奏曲)
・ショパン ワルツ第8番 Op.64-3変イ長調
・スクリャービン ワルツOp.38変イ長調
・スクリャービン ピアノソナタ第2番「幻想ソナタ」Op.19 嬰ト短調

一曲目が始まると、オンラインでは聴き取れなかった音の拡がりにぞわーっと鳥肌が立ってくるのを感じました。浜離宮朝日ホールはリサイタル向けの中規模ホールで、音響がとても良いので、余計それを感じさせます。
ショパンだけでなく、スクリャービンのソナタも素晴らしい。ショパンからの影響を強く受けたロシアの作曲家ですが、古海さんの演奏を聴いているうちに、気が付くとどんどんその世界に引き込まれていました。

休憩をはさんで後半は、ショパン3曲
・舟歌Op.60 嬰ヘ長調 (2次予選の演奏曲)
・ノクターン第12番 Op.37-2 ト長調
・ピアノソナタ第3番 Op.58 ロ短調 (3次予選の演奏曲)

古海さんは、コンクールの時に着ていたグレーのドレスに着替えて登場。
最後のピアノソナタでは、3次予選で感動した第4楽章の流れるように駆け抜ける演奏に、あの時の感動が甦りました。

ショパンコンクール中もその後も古海さんが気になっていて、また演奏を聴きたいと思っていたのですが、その技巧の高さは勿論のこと、音の美しさを追究し、楽譜から見える作曲家をありのままに表現しようとしている、またそのエレガントな演奏スタイルに惹かれたのだと思います。

そして、アンコールに演奏した一曲は、チャイコフスキーの「18の小品より 瞑想曲 Op.72-5」。探しましたら、2017年のPTNAのコンクールの特級セミファイナルでこの曲を演奏している動画がありました。


ついでに、私のめまいはというと、最後のショパンのピアノソナタが始まると、急に睡魔が襲ってきて、かなり堪えてはいたのですが、数秒だけ眠りに落ちてしまいました。目を開けた瞬間に頭にすっきりした感じがあり、リサイタル終了後に立ち上がった時、あれだけ酷かっためまいが収まっていました。
一体何が起こったのでしょうか。


コメント (4)
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