ヴァイオリン ~ 雑音ラプソディ ~

50代後半になって突然始めたヴァイオリン。
ヴァイオリンやピアノなど
音楽に関することを綴っていきます。

2021年の締めくくりは「タイスの瞑想曲」

2021-12-31 | ヴァイオリン
11月初めにフォーレの「夢のあとに」のレッスンが終わり、次にジュール・マスネの「タイスの瞑想曲」を弾き始めました。

この曲は、歌劇「タイス」の第2幕、第1場と第2場の間で演奏される甘美な間奏曲です。
歌劇「タイス」は、4世紀の北アフリカ・ナイル河畔の町を舞台に、娼婦の「タイス」とキリスト教の修道士「アタナエル」が繰り広げる恋物語です。
この瞑想曲は、愛と美の女神ヴィーナスを信奉するタイスが、修道士アタナエルに、娼婦をやめてキリスト教に改宗することを説得され、信仰の道に入ることを受け入れる局面で流れる曲なのです。

約5分間の間奏曲ですが、この5分間に、タイスが娼婦をやめて信仰の道に入ることに悩み、受け入れるまでの心の動きが描写されています。これを想像しながら、表現豊かに演奏できるようになるには相当練習が必要な難しい曲です。

何が難しいかというと、
① ポジション移動が多く、指を上から下へ、下から上へと忙しい。
② 心の葛藤を表すところで、G線使用が多いので指が吊りそうになる。
③ 3連符、4連符、5連符がたくさんある。
特に冒頭の3連符には悩まされました。1拍の中で丁寧にゆったりと3音を弾かなければなりません。ピアノが伴うと、どうしても急いでしまいます。
④ フィニッシュでフラジオレットの応用編。弦全体の2/3、1/3のところを軽く触れると同じ音が出るのですが、1/3の場所は、指が正確にあたらないと音が出ないことがあるので容易ではない。

レッスンでOKが出るまで2か月かかりましたが、私としてはまだまだ納得の行く仕上がりではありません。
でも、そこそこ人に聴かせられるほどにはなったと思いますが…。

この動画は、ヴァイオリニストの高木凛々子さんの演奏です。
最後のフラジオレットは、3/3の高い位置に指を伸ばしています。

今年のうちに「タイスの瞑想曲」を終わらせることができました。
年明けは、リストの「愛の夢 第3番」に挑戦します。

今年はショパンピアノコンクールで一喜一憂しましたが、多くの方々にアクセス頂き嬉しく思っています。ありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い致します。




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