9月5日、来日中のスペイン・ビルバオ出身の世界的巨匠ピアニスト、Joaquín Achúcarro (ホアキン・アチュカロ) の講演が、セルバンテス文化センターで行われました。
私が3年前にサントリーホールで、読売日本交響楽団との彼の演奏を聴いた時は、その素晴らしい演奏と年齢に驚いた記憶があります。
1932年生まれ、今年87歳。 背筋をピンと伸ばし、その演奏力と表現力は年を感じさせません。
1959年に英国・リバプール国際コンクールで優勝後、ロンドン交響楽団とロイヤル・フェスティバル・ホールで共演を果たしたことを機に、プロ活動を始めたそうです。
コンクールで弾いた曲はモーツアルト。 この作曲家とラフマニノフには思い入れがあるように感じました。
これまで共演した指揮者は、クラウディオ・アバド、コリン・デイビス、ズービン・メータ、小澤征爾、サイモン・ラトル等を筆頭に、350人以上。
今回の来日で、東京都交響楽団とラフマニノフ2番を弾いたようです。
今回の講演の中から、
「自分は並みの才能だったから、人の倍努力をした。」
「どんな曲も弾いていると、その作曲家の人間性や性格がわかってくる。楽譜にもそれが表れてくる。 それが楽しくてピアニストをやめられないんだ。
聴く人には、そのことを理解してもらえるような演奏を心掛けている。」
という言葉が印象的でした。
高年齢であることについて、
「まだ弾けるし、ずっと弾いて行きたい。」
87歳とは思えない、きれいな指をしていました。
87歳とは思えない、きれいな指をしていました。
右から2番目アチュカロ氏、その隣は夫人。