今夜はスタインウェイのピアノを思いきり堪能することができました。
ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」
私のお気に入りの松本さんの演奏。
いつもすごい情感と迫力と
それでいて奏者の品の良い息づかいが聴こえるので大好きですが
私が出張でいなかったので予約忘れてたらモンタージユさんから「松本さんですよ~。」って。
よかった。(笑)
ありがたいです。
このハンマークラヴィーアは、ピアノという意味なんですけど
一章目は本当に激しくて(笑)
二章目は短い章
次の章は大変長く
後から松本さんに聞くと
「こんなに長いのに2つの事をベートーヴェンは言ってるだけ。何とも苦悩に満ちている、みたいなことを2回繰り返して語ってるだけなんですけど、深いでしょ?」
店主が、この長い章の間、気を失う人(笑)が続出するだろうと。(笑)
本当に同じようなフレーズが続くこと20~30分。(笑)
でも、私はその半ばから
中学一年生の時に読んだロマン・ローランのベートーヴェンの生涯だったかな?
あの本を読んだときの感覚がよみがえってきて
涙が溢れてきました。
松本さん、もう入り込んで演奏されてる。
ベートーヴェンと会話されてる。
亡くなった人の想いと
奏者の想いと
音色の織り成す映像はそこらかしこに
光と色を放出する。
涙でゆらゆらしました。
何とも言えない感動で
奏者の息づかいと一緒に呼吸しているような
そうしてベートーヴェンその人の想いが
あちらこちらにみえかくれしているような。
演奏が終わってから
ピアニストが皆さんあまり弾かれないのだと。
松本さんも最初は闘いみたいだったけど
今夜は5回目だけどやっと理解が進みましたと。
素晴らしかった。
ロマン・ローランの本の感想文は原稿用紙20枚にも及び
担任の教師が心配して私に、
「死んではいけない!いいか?死んではダメだ!強く生きなさい!」って。(笑)
死なないよ。
感動で止まらなくなっただけだよ。(笑)
変な中1だ。(笑)
変わり者と呼ばれて笑われてたけど
感動したことを本気で感動したと言うだけ。
昔も今もおんなじだあ。(笑)
ピアノの響きと
あと、寒いので赤ワイン頂いて
ホロホロ歩いて
いつもの帰路に着きました。
いい夜だったなあ。(笑)