セイコー クオーツ タイプⅡです。分解掃除のご依頼です
3針、3時位置カレンダー付、今では珍しい日にちと曜日入りです。
製造は1970年代中盤、製造されてから50年弱位です
今回のご依頼品は経過年数も長いのですが、すごく大切にされていて外装の傷みは軽度でした。
古いお品物であるので、割高にはなりますが、今後のこと考慮しメーカー修理をおススメしました。
メーカーさんにお願いしてから数日「供給部品が無いため修理不可」との連絡あり、当方に戻ってきました。主要部品が機能を果たせず、交換以外の対応は難しい部品です。
「メーカー修理不可」となると結構厳しいですが、折角のご縁ですので当方でも部品探して、保証は難しいが修理したいとお客様にお伝えしました。お客様からも了承を得、作業開始です。
まずは交換必要部品を探します。今回は心臓部にあたるコイルが不良でした。
コイル抵抗値も計測されないことから、経年劣化とコイル断線が考えられます。先述の通りコイルは交換が基本の部品と考えています。ネットオークションで同型機種探しましたが、ジャンク品多く、稼働品もなんとなく頼りない感じがあります。
自店在庫も数点ありました。付け外しを何回か試みた所、正常動作品発見出来ました
画像右側の〇部分がコイルです。
必要部品が見つかり、作業開始です
部品のほとんどは金属製で、プラスチック製は画像左の黒い▼のものくらいです。洗浄作業は力加減強めでも大丈夫なので、よりしっかり洗浄出来ます。
個人的な意見ですが、「修理することも考慮した造り」であろうかと思います。この頃の製品はとても作業がしやすい印象があります。
先ほど修理終了し、ケースに収め、これから数日、様子見期間となります。来週から、毎朝の確認作業です。