とらたまくろむうこと的生活

4匹の猫たちのぐうたら生活
時々チャイ(フレブル)

お灸のはなし(その1)

2008年10月12日 | その他


とらお: お灸をしてもらいま~す

        火をつけました

この 頭の頂点正中の位置は

          人間では<百会>(ひゃくえ)というツボなんですが

       猫(四足の動物)の百会は 

腰(腰椎の5番目の棘突起と仙椎の1番目の棘突起の間)
            
             ↓
     
       (しっぽの付け根の少し上のあたり)

                         にあるそうです。

      猫って 腰を「トントントントン・・・・・・」としてやると

                    気持ち良さそうにしますよね

  あそこが百会なのかな???






     <百会>の「百」とは多種多様のもの、「会」とは会うという意味で

     あらゆる経脈、絡脈の気がここに集まる 重要なツボです。

     別名<三陽五会>とも呼ばれていて

     頭痛 めまい 耳鳴り 鼻塞 脱肛などに効果があるとされています。


では 百会の説明はこれくらいにして・・・

         お灸に話を戻しましょう

お灸をする時に必要なものは「もぐさ」ですね。

ご存知でしょうが、「もぐさ」は よもぎ餅などに使う

あの「蓬」の葉をよく乾燥させて 

臼でついて葉の繊維を砕いてふるいにかけることを繰り返して作ります。



「蓬」には止血 健胃 整腸 利尿などの作用があり

また 夏には蚊遣りといって 

  刈って干したものを家の周りで焚いて 蚊などの虫を追い出したり

乾燥させたものをお風呂に入れたりと

    日本人の生活と密接な関係にある とても優れた薬草です。




その「もぐさ」でお灸をすることにより血行が促進され 

「もぐさ」に含まれる「よもぎの精油成分」の浸透作用で

白血球が増加し 血液をアルカリ性に傾けることが

医学的に確認されているそうです。

東洋医学の療法のひとつとして 現在も効果的に使われています。



もぐさのことを 英語ではMoxaといい、灸治療のことをMoxibusionといいます。

ちなみに

鍼はAcupuncture(アキュパンクチャー)です。



隣の奥さん(チリ人)と話していたら

チリでも 中国系の方が鍼灸治療をするらしくて

スペイン語で<アクプンチューラ>というそうです。

スペイン語のことを

「ローマ字読みすればいいんだから簡単でしょ?」と

いつも彼女は言いますが・・・・・


          また脱線してしまいました

              <もぐさとお灸の話>に戻ります


お灸は約3,000年前に 薬草の宝庫だった中国 揚子江に発祥し

日本には 約1,200年前に伝えられたといわれています。




小倉百人一首の中にも


かくとだに えやは いぶきの さしも草 さしも しらじな もゆる思ひを
                                 (藤原実方朝臣)

                    
      こんなにも あなたをお慕いしていることさえ

                         言えないでいるのだから

            ましてや伊吹山の さしも草のように

     私の思いの火が こんなにも激しく燃えているのを

             それ程までとは あなたはご存知ないでしょうね

                                          ・・・・・・・と



        このように さしも草(指燃草)(よもぎ)が詠まれているということは

           平安貴族たちも きっとお灸に親しんでいたのでしょう


秋の夜長に 

平安時代に思いを馳せながら・・・

あるいは お気に入りの音楽を聴きながら・・・

   お灸をなさってみてはいかがでしょうか