カーテンじゃなかった。窓でした。体育館の高い位置にある窓を開閉するワイヤーをぐるぐる回す。ちょうどバレーの
ネットを張る器具みたいなものが窓の下の壁に設置してある。卓球の練習が終わりかたずけの一環で最後に残ってその
ハンドルを回すおねいさん。みんなは入り口で談笑中。ひとり残しはかわいそうと思い近づく。好ましいとは思っても
すきではない。いや、すきかな?。そのハンドル痛くて重いでしょう。そうねえ重いわ。代わってほしいと思ってる?
でもかわってあげない。わたしが女性だと思っていないでしょ。うふふ。男勝りの大姉い。思っていますよ。女性でしょ。
なかなかカワイですよ。でもなかなかですよ。思っていないでしょ。わたしが男性なんだって。男性です。ナイトです。
ちゃーんとお手を取らしてもらう。はい。おて。うちのぽちでも持ってる犬芸。これはさすがに失礼ですか。きもちいい
です肉キュウが。少しは汗で濡れている。卓球じゃないよ。人間キュウ。帰って肩に千年キュウ。もぐさを用意いたし
ましょう。香るんです。夏の体臭。妙にエロっぽい。フェロモンの香り。たばこのにおい。なんだわたしのTシャツ。
妙に懐かしい香り。誰だろう。おやじか。うんおやじ。これじゃーモテない。しぶがき隊。ミントのお風呂が待っている。