砂をかむよな一日になる翁。午前中一人。歌の練習、朝寝。押し寄せる未練に
苦しむ翁。やっとやっとひるが来た。古巣のカラオケ喫茶に行ってみる。
やっているかどうかわからない。不安いっぱいで扉をくぐる。2たりいた。
夫婦がビールを飲んでいる。知ってる顔の2たり。寂しい店内。
オバサンとおばさんが来て、4人になった。すぐ2たりが帰る。
またマスターを入れて4人。のる二人。ひとりさめてるおきな。
恵比寿を歌ってものらない70代。この数か月の集大成をうたう。
結局乗らずに夕方になる。ただ黙って受け入れてくれた。これはありがたい。
1つ居場所を確保した翁。まずまずかな。我慢してれば、悪くない。心障の翁。
こうやって年を取っていくのか。華やかな舞台から降ろされた翁。
未練が募る。何が足らない。若いおばばだ。トイレを直しなさい。
マスターが男だから。私が歌で呼んであげよう。甘い声の翁。
プーさんや、ありんこを呼ぶ。ダメだおばさんで無けりゃ。
真田ナオキを呼ぶしかない。なまえをかえてがんばるおきな。なおき。
オバサンはナオキを知らなかった。