東洋環境分析センタ- 現場奮闘記

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環境水における大腸菌群数の分析法  微生物検査グループ

2011-08-10 | 技術部
みなさん、残暑お見舞い申し上げます。微生物検査グループです。

私たち微生物検査グループは主に飲料水、排水、環境水の細菌検査やレジオネラなどの分析を行っています。今回は、環境水における大腸菌群数の分析をご紹介したいと思います。

環境水における大腸菌群数はブリリアントグリーン乳糖胆汁ブイヨン(BGLB)培地を用いて最確数法(MPN法)という方法で求めます。

まずダーラム発酵管とBGLB培地を入れ、滅菌した試験管25本と希釈水を用意します。


そこにお客様からお預かりした検体を10ml、1ml、0.1ml…と段階希釈しながら5本ずつ接種していきます。

希釈は念入りにピペッティングです!

そして36±1℃で48±3時間、恒温器で培養します。


48時間後


培養後、陽性の試験管数と最確数表を照らし合わせて大腸菌群数を算出します。

大腸菌群は乳糖を分解して酸とガスを発生させる性質があるため、大腸菌群が陽性の試験管ではダーラム発酵管の中に気泡が溜まり、培地に含まれているBTB溶液が黄色に変色します。


左が陽性で、右が陰性です。

分析していると、大腸菌群数の値が高い河川水がよく見受けられます。
私たちの生活によって汚染されているのかな~っと心配になります。これからも地球の一員として環境に配慮した生活を心掛けたいと思います。

いつでも検査に対応できるよう、培地をたくさん準備してお待ちしております。
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