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こういう映画を観に行くとき原作を読むべきか、映画観てから原作を読むべきか悩みます。
容疑者Xの献身は読んでから観に行きました。
原作を壊さないいやそれより堤さんの熱演にジ~~ンときて良かった~~。
今回も読んでしまいました。
今回の湯川先生はいつもの湯川先生とはちょっと違う。
映画でもそうでした。
映画はストーリーは前後するところはありますが、ほぼ原作通りではないかと私は思いました。
ストーリーの初めの一夏を過ごす少年との出会いをもっとこまやかに描いて欲しかったですが。
そうです、湯川先生はいつも「子供がキライなのではない、苦手なのだ蕁麻疹が出る」と言っています。
なぜか蕁麻疹も出ず、理科なんかキライだという少年に科学の素晴らしさを、わからないことは自分で実験して確かめようと思うこと、学ぶことに無駄なことなど一つもないのだと真摯に向き合って教えます。
映画には出てきませんが原作のそのエピソードがとても微笑ましかったのでそこを描いて欲しかったなと。
キレイな海に似会わない死体が発見されその遺体が定年した刑事だとわかるとこれは事故ではなく他殺ではと周りは動きます。
いつもそういうことに興味を示さず、警察から相談を持ち込まれても迷惑そうなのになぜか積極的に協力をする湯川先生。
なぜそこまで熱心なのか。
原作のストーリーを前後させたりしたためちょっと真相がわかりやすくなっちゃってますが、科学者としての湯川助教授じゃなくて一人の人間湯川学として描かれています。
東野圭吾さんの小説は母親より父親との結びつきの方が強いような気がします。
蔵之介さんの「秘密」阿部寛さんの「新参者」「麒麟の翼」父親ではないけれど「容疑者Xの献身」と自分の気持ちを押し込めて家族のために行動する。
ここでも父と子の強い結びつきを観たような気がします。
湯川先生の中に父性があったような感じが私はいたしました。