金魚cafe

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こちら弁天通りラッキーロード商店街

2013-07-14 21:54:17 | 読んだ本
五十嵐貴久著 光文社

題名が面白そうなので読んでみました。

東京の赤羽で小さな印刷所を経営していた笠井武。

知り合いの保証人になったばかりに1億円の借金を背負わされ、会社は倒産、妻と離婚(これは借金取りが来ないように偽装離婚)

有り金2千円をポケットに入れ電車に飛び乗り借金取りから逃れようとなるべく遠くへ。

終点は観たこともない田舎で寂れた商店街があり、そこの近くの無人のお寺に潜り込みます。

そこに新しい住職がきたと商店街の住人は勘違いし、そのまま居座ります。

寂れた商店街というのは後継者がいなくて老人ばかり、笠井にこんな世の中生きてても良いことないのでぽっくり死ねるよう拝んでくれと毎日頼みにきます。

借金取りからとりあえず逃れられると退屈を持て余して商店街を観て回り商店街に店主たちにとんでもないことを言いだします。

店のものを何でも100円にしろと。

もちろんみんなとんでもないことと言いますよね。

開店休業状態、それなら100円で売れない商品をさばいてしまったほうがいいんじゃないかとまたとんでもないことをいいますが、なぜかみんな彼の言うとおりにします。

するといままでよそに取られていたお客さんが戻ってきます。

やっぱり100円、ワンコインっていうのにみんな魅力を感じるんですね。

モチロンなんでも100円でお客さんがきて賑わっても利益がそんなにありません。

ただ店を閉めるよりはましというぐらいです。

ただこうして商売をするという楽しさをまた思いだしたわけで、たのしくなるといろんなアイデアも出てくるわけです。

100円でもどうやったら利益が上がるか、大型SCにできないことで頑張ろうと。

たとえば電器屋さんだったら品物は100円でもちょっと配線をしてもらう電球を取り換えてもらうということで別にお金を頂く。

といろいろ考えるわけです。

楽しく仕事をしているとお店の雰囲気も変わります。

そうなるとお客さんもなんか面白そうなことやってるじゃない、ちょっと覗いて行こうかってなりますね。

お客さんの足が遠のくっていうのはやっぱりそういうオーラが出てるんでしょうね。

これが書かれた時は消費税入れると105円、のちに消費税あがってくると100円で物を売るっていうのも大変になりますね。

昔はどこにでも距離は長くなくても商店街ってあって賑やかだったのにシャッター閉めてるところが多くなるとさびしいですね。

商店街が活気があると夜遅く歩いてても安心できるんですよね。