金魚cafe

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スリジエセンター1991

2012-12-06 22:47:07 | 読んだ本
海堂尊著 講談社



これを読んで例のバチスタシリーズにつながる過程がわかりました。

ブレイズメス1990で華々しく登場したモンテカルロで富豪相手に高額な手術をして優雅にくらしていた天城。

東城医大の佐伯院長に心臓手術専門にセンターを開設するのでと招かれますが、そこで現院長当時は講師だった高階と対立します。

医局間の権力争いかと思われますが、そういうドロドロした感じはなく自分の利益というより自分が理想とする医療に対する考え方の違いからの争いだったのではないかと思いました。

遠いモンテカルロにいても桜を愛していた天城を想うとちょっとせつなくなります。

これを読んでからバチスタシリーズをよむとあ~~そうなんだ~と納得するストーリーでまたバチスタから読み直したくなります。

バチスタでタヌキ呼ばわりされる高階院長ですがこのときの暗躍のせいでそう呼ばれるようになったのかな。

この争い誰が勝って負けたかというと現在の東城医大のポジションだけでは判断できないです。

手に入れた分、手からこぼれ落ちたものも多かったからです。

ここに登場している人物がこの時の出来事でその後にすごく影響を受けているのは確かです。

面白いのはここにのちにバチスタで活躍するあの2人が出てこないのです。

ここでなにもしがらみがない分あれだけ動き回れたのか、このスリジエのときに彼らがのちに凄いことをやるとは高階院長でも予想できなかったということでしょうか。

ずっと東城医大の歴史をケルベロスまで読んでみると最強なのは黒崎教授なのではと思ってしまいます。

偉大なるナンバー2。

ジュノと呼ばれ天城から愛された世良医師が極北市の再生に登場するまでが空白がありますから、まだ続きそうな気がします。



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