昔の知人の息子は
数学の天才でした。
がしかし
彼の日常を知っている人たちは
首をかしげていましたね。
すってん、と転ぶ時
本能的に腕をだすと思うけれど
彼はカカシみたいに棒立ちのまま
転ぶので
前歯が欠けていました。
それにどこか「おかしい」。
天才は「どこかおかしい」
のでしょうが
あまりおつきあいしたい人間では
まったくありませんでした。
どことなく閉鎖的で
他者への関心がなく
母親には媚びるところがありました。
彼は結婚してお嫁さんになった人が
「あの人は緑色の血が流れてる」
という名言を吐きました。
それなんですよ、
真っ赤な血じゃないんです。
世の「数学天才少年」がすべて
そうだとは思いませんが
彼らは世界の数学コンクールで
日本の名を高からしめてくれる
貴重な文化財ですから
けなしたりしちゃいけません、
が
お友達になれと言われても
困りますねえ・・・