黙祷

祈りとは生きてるもののためにこそそっと背中に置いたてのひら















あの日は職場のフロアで迎えた
隣のビルのアンテナがグラングラン揺れて
タンクから漏水して屋上が水浸しになってた
あの日は家まで歩いて帰った
人も車も列なして
人々は一点を見つめていた
携帯がなかなか繋がらなかった
あの日はテレビをつけっぱなしで寝た
君が一緒にいた
緊急速報を何度もきいた
ACのコマーシャルが耳に染み付いた
ぽぽぽぽ～ん
あの日から生活の小さな点が
いくつも変化したと思う
変化した生活が
今では普通の生活になったと思う
行かなくちゃ行かなくちゃと
言う声を
聞こえないふりして
生きているのだ










foz

あの日君にあえてよかった

缶詰の賞味期限を確かめて君やいずこに3.11

 

 

 

 

 

 

 

 

z