あかあかや
あかあかあ
かやあかあ
かやあかあ
かあかやあ
かあかや月
これは明恵(みょうえ)上人という方の作った歌だそうです
なんで575で切らんのかい!とも思いますが
先日、湯ヶ野温泉の福田家旅館さんで泊まったお部屋の壁に飾られていました
これをこの字数で区切って書いた人の着想もユニークですが
(写真を撮るのは忘れた(^_^;)
はじめは何て書いてあるんだろうと不思議に思いましたが
声に出して読んでみると
ああ短歌なのかとすぐにわかりました
月の明るいことを読んだものかと思いますが
なんともほがらかで素直な感性を感じる作でした
しかし一見、子供が作ったとも思えるこの歌ですが、よく見ると細かい工夫がちりばめられています
例えば、「あかあか」は普通の表現ですがそれを誇張して「あかあかあか」とあかを3つ並べたところとか
あかあかやをすべて平仮名で書いておいて最後の月だけを漢字で記すことによって読む者の意識を月にクローズアップさせているところとか
あかあかを繰り返して、月の登場を引っ張って引っ張って、何があかあかなのかなかなか読む者に明かさなず焦らしているところとか
一度見ればすぐに覚えられるくらいシンプルな歌なのに、無心に明月に見惚れる明恵上人の感動がそのまま伝わってくるような見事な歌でもあると言えます
さらに、これは最後の一文字を変えたり、あかあかを別な語にすげ替えたりすると無数のバリエーションを産み出すことができるのです
まねして一首
なんなんや
なんなんなんや
なんなんや
なんなんなんや
なんなんや君
お粗末(^_^;)