Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ウイングハローと“梯子”

2020-05-30 23:43:51 | 農村環境

平成24年5月13日撮影

 

 ようやく我が家の水田も、ホンジロが終わった。というものの、わたしが実施したわけではなく、例年のように、営農センターでやってもらった。わたしでもできないことはないが、なるべく平らになるように依頼しているのがいつものことだ。かつてはアラジロもホンジロも近在の方に依頼していたが、その方が高齢でできなくなってからは、我が家でアラジロを、ホンジロは依頼する、を続けてきた。水田が小さく、それでいて矩形でないため、どうしても回転による土の不均平が生じる。大きなトラクターなら土を寄せることもできるが、小さいトラクターのため、そもそも凸凹があると凸凹通りに起こしてしまい、さらに不均平になっていってしまう。代掻きは均平にする意図もあり、誰もが神経を使う。わたしの生家はもちろんのこと、区画が大きく整備された地域では、おおかた代掻きといえばウイングハローを利用する。代掻き専用の機械だ。中古で購入しても何十万もする代物。そこそこ大きなトラクターでないと装着できない。我が家の最小トラクターでは装着不能だ。

 そもそも我が家の周辺で、このウイングハローを利用して代掻きをしている農家はいない。みな水田が小さいということもあるが、農業は周囲に同調する傾向があって、この地域ではウイングハローは使わず、トラクターのロータリーのみで代掻きをする。なかなか均平にできず、トラクターで代掻きをしたあとに“梯子”を曳く農家がいまもって存在する。我が家でもかつては“梯子”を曳いていたが、今はホンジロを依頼しているから行わない。さすがに委託した場合、そのトラクターにはウイングハローが装着されている。かつて妻の実家のコメ作りにかかわり始めたころは、“梯子”を曳くのはわたしの仕事だった。それでも平らにならないと、タコシロと称しただろうか、柄の先に板をつけた道具を使って、人力で土を押したり、引いたりした。同じことはほ場整備をする以前の、わたしの生家でも行っていたこと。もはや忘れられた作業だ、生家のある空間では…。

 写真は平成24年に近くの水田で行っていた代掻き風景だ。トラクターの後ろに梯子を紐でつないで曳いている。そして、近くで女たちがタコシロを持って均平にする補助をしている。


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