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ある「常会」の記録より㊱

2024-11-29 22:16:08 | 地域から学ぶ

ある「常会」の記録より㉟より

 平成26年1月27日の集金常会でも常会預金の件が議題となっている。そして「1年間様子を見て出費を抑えていく」と記録されている。

 2月18日には緊急常会が開かれている。緊急の常会という記録はめったにないこと。内容は雪かきにかんすることである。この常会には1軒だけ遠く離れたところに家がある。集落から距離にして350メートルほど離れている。ほかの家々は遠くても隣まで100メートルほどであるから、この家だけ離れている。その間は水田地帯で、さらにその離れた家は行き止まりにあるため、この燗の道を通行する他人はほぼありえない。ようはどん詰まりにある家だから雪が降っても関係者はその1軒しかないというわけである。その離れたところにある家から村に雪かきをして欲しいと言う依頼があった。もちろん村道ではあるが、そもそもこの常会内の村道で村が雪かきをしてくれる道はない。ようは村からするとその常会内の人たちしか利用しないから、公共性が低いということなのだろう。しかし、この家にとっては集落から自分の家までずっと雪を一人で掻くのは大変だということで、村に掻いてほしい、ということになった。もちろん村は常会内で対応するようにと常会に伝えたわけである。ところがこの緊急常会に、当の該当者が欠席した。したがって常会では「対応しない」という冷たい結論に至っている。このことについて常会長から欠席された当事者に伝えたようで、2月27日の集金常会で報告されている。

 この当事者は集金常会にも欠席がちの方のようで、このいきさつについての記録を見る限り、少しばかり「ムラハチブ」状態のようにも見える。

 5月27日及び8月27日の集金常会において常会を抜ける方が相次いだ。いずれの報告のところにも「常会預金を精算する」と記録があり、脱会者への清算金を払っているようだ。

 9月27日の集金常会では脱会者の相次いだ隣組長より、二つある隣組の合併の話が擬態にあげられている。そして10月27日の集金常会で議論され、合併について賛成することで了解を得たようである。また合併後の組合の細部については、「今後検討する」とされている。その上で常会を欠席されている雪掻きで問題になった方について、休会扱いにしたらどうかという意見が出、「休会届」を出してもらうことで了解されている。ところが隣組長が「休会届」提出をお願いに行くと、当人は「脱会したい」と申し出たようで、記録簿には「脱会届」が添付されている。

続く


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