月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

呼応のはなし

2014年07月26日 12時18分06秒 | ふうわりふわり(坊守日記)


川沿いをウォーキングしていると

自転車に乗ったおじいちゃん、急に自転車を停めて

「お~い」

と、向こう岸に向かって呼び掛けています

向こう岸には、少し腰の曲がったおじいちゃんが歩いています

「お~い」

自転車のおじいちゃんがもう一度呼びかけ、そして、大きく手を振るのです

向こう岸のおじいちゃんにその声が届いたのでしょう

向こう岸のおじいちゃんも、腰を伸ばして、大きく手を振って

「お~い」

そうして、もとの通りにまた歩き始めました

自転車のおじいちゃんも、満足そうなお顔でまた自転車を発進させます

「えっ、それだけ?」

そう、それだけです

でも、な~んか微笑ましくて、じぃ~んとしました

「お~い」「お~い」

呼ぶと応える…

自転車のおじいちゃんの声が向こう岸のおじいちゃんに届いて響き

向こう岸のおじいちゃんの声が自転車のおじいちゃんに届いて響き

これで満足、満ち足りてるんですね

呼応=満足


山陰の妙好人、浅原才市さんは

「ねんぶつは 親のよびごえ 子のへんじ」

と歌います

なんまんだぶつ…とお念仏申すときには、なんまんだぶつで満たされているのですね

なんまんだぶつ…なんまんだぶつ(^人^)