ご門徒A様のお仏壇のお扉を閉めるおつとめをさせていただきました
嫁がれて以来65年、丁寧に仏さまのお給仕をされて来たAさんですが、関西の子どもさんの所へ移られることになられたのです
数年前にご主人をお見送りされたAさん
「嫁である私が、ご先祖からお預かりしたこのお仏壇のお扉を閉めてしまうことが申し訳なくて、申し訳なくて‥」と泣かれます
私も、嫁いで以来、Aさんには大変お世話になりましたし、いろんなことが思い出されて、一緒に泣いてしまいました
親鸞聖人の
恋しくば南無阿弥陀仏を称ふべし 我も六字の中にこそ住め
というお歌をお味わいしながら
どこにいても、同じく阿弥陀さまのおはたらきの中、お念仏の声の中で合うことができますから、そのことだけは心丈夫にさせていただいて、どうぞお大事にお過ごしくださいね
とお話しさせていただきました
とはいうものの
やっぱり寂しくなりますね‥
帰り際、お庭の牡丹が目に留まりました
お花はもう崩れてしまっています
より一層切なさが増します
でも、また来年、お留守のお庭に立派な牡丹が咲くのでしょう
ひかりはここに
ひかりはここに
届いているよ
と、その美しい姿で尊いことを教えてくださるのだと思います
なんまんだぶつ‥