月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

両親之想

2011年02月16日 21時58分25秒 | 仏々相念(住職日記)

命の重たさ・・・

 

16日の常例法座をお勤めさせていただきました。

寒い中、お参り下さった方々とひと時仏さまの前に座らせていただいたことです。

坊守の優しい阿弥陀経のお味わいを聞かせていただき、

私も阿弥陀さまの大悲のお味わいをさせていただいていたのですが・・・

法話の途中にスーっと引き戸が開くと若い男性が入って来られました。

誰か分からず続いて法話をさせていただいていると赤ちゃんを抱いたお母さんが・・・

「お~!生まれたんですか!」やっと気付き声をお掛けしたことです。

 

自由登校になっている娘もお聴聞して下さっていたので少々恥かしかったのですが、2人の子どもの出産に立ち会ったことを話そうとしたところでした。

 

お育てをいただいていますAのあんちゃんでした。

「寒い中ようお参り。さあ早くストーブの側に・・・」

「今、退院してきたところです」

感激しました、無茶苦茶!

これまで大変辛いご縁が重なりました。でも、そのご縁が彼を、彼の家族をお育て下さっているのです。

お爺ちゃんの式章を受け継ぎ、手には浄土三部経をいただき・・・

頭が下がる思いでお会いしています。

「まず仏さまにご報告を・・・」って思って下さったのでしょうか、

嬉しかったなぁ~・・・

 

若いお母さんに抱きしめられてスヤスヤ眠る小さな命と大きくならせていただいた娘とダブらせながら話しているとウルウルしそうでした。

お茶をいただきながら初参りのおよろこびをさせていただいたことですが、サプライズにビックリしてバタバタしてしまったことです。

分かっていればもっとちゃんと出来たのにって悔むことですが、忘れることができないご縁となったことです。

 

「抱いてやって下さい!」っておっしゃってくださいます。

親戚の子どもすら抱いたことも無い私は坊守にどうぞ・・・

坊守は、待ってましたとばかり嬉しそうに抱かせてもらっていました。

坊守が私の腕に乗せようとするので、「無理無理・・・」

「大丈夫ですよ、抱いてやって下さい!」っておっしゃって下さるものですから腕に乗せてもらいました。

抱っこなんていう状態ではありません、ガチガチのロボットのような状態。

緊張しました、あんなに緊張したの久しぶりです。

「あ~、こんな感じやったんや・・・」ヘル二アのためあまり抱いてやれなかった子どもたち、もうすっかり忘れてしまっていた大切な重みを思い出させて下さったことです。

小さな命を腕に抱きとめながら軽いけど無茶苦茶重いものを感じさせていただきました。

目の前にいる娘に「こんなかったのにね~・・・」ってシミジミ・・・

 

お父さんとお母さんの慈愛に満ちた眼差しの中で安心しきって眠っているかわいい命。

顔をすりよせ子どもに話しかけておられます。

分かるよな~、すりよせたいよな~、語りかけたいよな~・・・

私も坊守とこんなにしてたな~・・・可愛くて可愛くて!

 

今、しようものなら大変なことになります。

でも、今でもやっぱり愛おしい2人の子どもです。

寂しがり屋のダメ親父をこれからもよろしく!

 


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