月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

船長之姿

2012年01月19日 20時54分52秒 | 仏々相念(住職日記)

なおりません・・・

 

風邪にも弱い私はトコトン弱ります。

ジャッキー・チェンもビックリの立派な鼻は、かみ過ぎでカサカサになり切れそうな状態。

クシャミをすれば腰に響くし、咳も少々、喉も・・・

思いっきり病人になります。

 

こんなの大した状況でもないのです。

何でも出来る程の状態なのですが理由付けして休みたいのです。

ズルしているのです。

アレせんといけんのに、風邪だし休もう・・・

コレもせんといけんに、咳も出だしたし用心して・・・

「しんどいんだから仕方ないやん」って自分にいい訳しとるイケン奴なのです。

 

イタリヤでの豪華客船の事故・・・

大体は船長のカッコつけからの事故だったとか・・・

なのに、

船長はいち早く脱出していたのです・・・

イメージとして船長は航海中に何があっても船から降りない、そんなイメージを持っていました。

映画等の影響でしょうか・・・

この報道を聞きながら、「あ~、怖かったんだろうな~。逃げなきゃ・・・」って咄嗟に思ったんだろうな~って。

冷静に自分の立場を知っていれば、航海中に島に船を寄せて何てことはできないでしょうし、起こった事故の後しなければいけないことに気付くのでしょう。

でも、乗客を誘導したりといったようなそんな余裕もなければ、そんなのスットンでしまうのかもしれません。

「オレ、逃げなきゃ!」って・・・

誰を差し置いてもオレが先に救命艇に乗るんだって・・・

 

私の姿です・・・

「イケン奴」が見えてしようがありません。

ずる賢く生きる私がそこにありました。

自分が生きるためには、どのようなものであろうと踏みにじってしまう・・・

良いことはすべて自分の手柄で、悪いことは人の所為。

どこまでも自分を正当化し、悪いのは他であると思うのです。

そうやってこの命、保とうとする自分が重なって仕方がありません。

 

情けないかな、ず~っとこの人生。

 

こんな人生引っさげて生きゆく私を、阿弥陀さまは「自らの願船に乗せずにおれない」とおっしゃって下さる。

「もし、お前が地獄に沈むのであるなら私も一緒に沈もう・・・」

恐るべき深き業を抱え生きゆく私を乗せんがためにどれだけのご苦労をおかけすることか・・・

 

勿体ないかな、ず~っとこの人生。


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