月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

日常之死

2012年06月19日 20時26分22秒 | 仏々相念(住職日記)

凍ってるの・・・

 

子どもたちにとって「死」に触れるということがあまりありません。

日常聞くことのある「死」はテレビゲームでの「死」なのかもしれません。

「殺った」「殺られた」・・・

ボタンを押せばリセットされ瞬時に生きかえっている。

そんな日常的な行動は「命」を軽く見てしまうようになるのではないでしょうか・・・

学生の頃、恩師の講義の中で聞きつつ「なるほど~」って頷けていました。

 

女子高生が同級生の女子をナイフで刺した・・・

強烈なニュースが飛び込んで来てビックリしたことです。

護身用とはいえ、そんなモノ持っているのか・・・

余程辛いことが重なっていたのか・・・

それとも、単なるカッコつけなのか・・・

恐ろしい時代です。

 

20年近くなるのでしょうか・・・

曾婆ちゃんの御葬儀の御縁をいただいた。

さあ、出棺・・・そんな時に5歳前後の可愛い双子はそれぞれに曾お婆ちゃんと別れをされます。

曾婆ちゃんの頬でも擦られたのでしょうか・・・

「お婆ちゃん、お婆ちゃん!冷たいね、冷たいね!凍ってるの・・・」って一言。

 

「これだよな!」これに出会わなくては・・・

この冷たさに出会うことで命の大切さに出会うのでしょう。

今生の命尽きることは、多くの人々を悲しませることなんだって気付くでしょう。

すれば、ひょっとしたら刺し殺そうと刃物を持てど思いとどまることが出来るのかも・・・

私の命尊く思うように、お前もまた大切な1つの命を生かさせていただいていたんだと・・・

 

でも、触れる縁によっては止めきれず勢いで刃物で傷付ける・・・

そうならんように・・・とは思うのですが・・・

 

いろんな縁に触れつつ、曾婆ちゃんの御縁の事を思い出させていただければいいですね!

皆さん、大なり小なりそんな御縁に会われ生き抜かれて来たんでしょう・・・

忘れていましたか、我が手に感じた冷たさを・・・

 

今日は誰かを傷付けなかったですか・・・

刃物を持たなくても、目や口や心で・・・

 

すいません・・・ゴメンよ!


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