中古車として仕入れてきましたが、完全暖機時にエンジンからコトコトカタカタ異音が鳴り出しました。この手の異音はダイハツEFエンジン特有で、VVTの不具合が原因であることが多いようです。そしてメーカーも保証延長しています。最悪の場合、カムシャフトがまともに回らず、エンストして再始動不可になるケースもあるみたいですが、リコールではありません。
この保証延長も10年保証にはなっていますが、対象車両が平成12年式ぐらいまでなので、平成23年の今はすでに、一覧表に載っているどの車も対象から外れます。なのですべて有償修理です。
初期症状の場合、VVTをコントロールしているOCVバルブのカプラーを外せば音が止まることもあります。今回の場合、効果がありませんでした。
ということで、分解に入ります。
ベーンが4つついていますが、グタグタに砕けてしまうケースもあるようです。今回、「破損」というほどの状況にはなっていません。ではなぜ異音がでるのか?VVTではなかったとか?
以下二つの写真を見比べると、ベーンの傾きが違うことがわかります。
ということは、ベーンの入る溝が広がって、進角/遅角の動作のたびにベーンが傾いて作用し、異音となってしまったものと推測されます。これがひどくなるとアイドル不調やエンストにつながるわけです。
部品代は2万円以内ではありますが、数年前であれば無償修理できたはずです。年数、距離とも増えていくわけですから、これからどんどんこの「有償」修理も増えてくることと思われます。
ちなみにこの作業をされるときは、カムシャフトのドリブンギアのロックを忘れないでください。よく見ると2枚ギアでスライドします。取り外す前にボルトを入れておくか、入れ忘れたらスライドさせてボルトを入れておきます。組み付け後に取り外すことを忘れずに。