造園会社に居た頃、椿をザクザク刈
込んでいて、客宅の娘さんから「そん
なのでいいのですか?」と問われたこ
とがある。
普通の感性なら疑問を感じて当たり前
ですが、何十年とこのやり方ですよと
返すしかありませんでしたね。
ただの従業員なので。
そこで、椿を刈込むと何が悪いかとい
いますと、何の為にその木があるのか
ということに付きますが、葉の大きな
椿を刈込むと葉に切跡が無残に残ると
いうことと、刈込んだ樹幹の中に花が
埋もれてしまうじゃないかということ、
その木らしさが無くなってしまうこと
で、何でそんなことするの?という感
じですが、違和感を持たない人は多い
様です。
皆がやってるから
椿は、夏から秋にかけて蕾を膨らませ、
冬越しして春に花を咲かせます。
葉艶良く花も大きいので見栄えのする
花木ですが、刈込むと見た目が台無し
で花も生きない。
なので、枝を整理し蕾を減らし、花と花
が重ならない様に間引いて行くのが理想
です。
樹勢の強い木なので、強めに切ると徒長
枝が増えますが、年に1回の業者と言わ
ずに、初夏に軽く整枝し蕾の膨らんだ冬
に花が一つ一つ独立して咲く様に重なっ
た枝葉や蕾を整理すると良いでしょう。
花が少なくていい人は蕾を欠き取ってし
まえば、花弁掃除も楽で済みます。
もちろん剪定屋さんでも既に刈込んでる
椿は刈込んでいますが、あまりいい気は
しませんね。
椿は暇に任せて、垂れ葉の元で数枚葉を
残して剪定すれば良く、ご自分で手入れ
すべき庭木じゃないかなと思います。
なお、蕾は夏から秋に枝先に準備される
ので、夏場以降に切り詰めると花は咲き
ませんので、6月頃までに軽剪定は済ま
せて置きましょう。
ではでは。