気ままに健康で楽しく生きる。そして、天寿120歳を目指す。
先日、「植木屋がいない、剪定して
くれる業者がいない」。
と、お客さんに言われました。
確かに、お庭も減ってるんだから職人
も少なくなってるのは事実ですが、
要は、上手で安くていつでも来てくれ
るような都合の良い植木職人なんてい
ないということです。
例えば、
見栄としてのお庭。お客様自身が庭木
に興味なんてなくて自宅を飾るためだ
から何も足さない仕事のしやすいお庭。
お客様自身が義務として管理していて
そこそこ奇麗な状態で、お客様と業者
双方ともに都合が良い関係。
庭木好きの自由に見えるお庭。
毎年何かが増えていくお庭。木々の間
にまた草花木が増えて、家族近隣の迷
惑省みずに構わず木を植える。
そして自分自身でもどうして良いか分
からなくなるが、とりあえず邪魔な枝
先は切り詰めるという感じで、面倒な
蔓草や雑草、実生木が混在した業者に
とって作業範囲の判断に困るお庭。
などがあります。
業者が、どちらのお庭で仕事がしたい
かお分かりでしょうか。
ちなみに、体に無理をさせてでも仕事
をするという職人は減ってるんじゃな
いでしょうか。高齢化もあるでしょう。
植木屋がいないんじゃなくて、やりた
く無いから逃げている。
嫌だけどダメもとで割増費用を吹っ掛
ける。邪魔くさいから、バリカンとブ
ツ切り作業になっていく・・・。
ところで、
実は、元気な内に自分でお庭木を整理
する定年退職者は多いのです。
将来何も出来なくなるのが目に見えて
いるし、女房や子供が無関心な負の財
産は、残しても後々困るからです。
体が動く内なら、余程の大木でなけれ
ば庭木の片づけ位は誰でもできるし、
掛かる費用はノコギリとゴミ袋代のみ。
時間はたっぷりとある。
業者に依頼するにしても、ゼロにする
なら見積りの安い業者で済む話。
また、老いて冷静になれば成る程に、
自然美に劣る庭木には興味が無くなり
低木か果樹、草花だけで十分だとなる
のです。
さて、昼夜の気温差が大きく成ってい
て、今年は8月以降雨が多い。
ということは、紅葉が映えるというこ
となんです。
田舎へドライブとか、無料で行ける古
刹巡りとか、落葉参道をザクザク歩く
のも良いもので、弁当持参の秋巡り時
節到来です。
写真は、庭の至る所にはびこる蔓草の
ヤブカラシ。
ではでは。
太い伐採幹は、一般ごみと違って処
分費がやや高いのは解る。
簡単に燃えないから。
役所は20cm以下にしろという。
破砕するのが楽だから。
しかし、苦労して小さく潰して金とら
れる位なら、遊びがてら薪にして燃や
した方が楽しいということで薪割やっ
てます。
今までは和斧使ってましたが、割れに
くいうえに草臥れるので海外ものを使
うことにしました。
フィンランドのフィスカースX27とい
う比較的安い奴ですが割りやすくなり
ました。薪割用だけのことはあります。
そもそも、使用していた和斧は木を伐
るための斧のようで刃が薄い。
薪を作るために割るという刃型のもの
でなかったのだ。
今や伐採や玉切りはチェンソーなので
和斧は柄を短く切って手斧にしよう。
そこで少し考えますと、日本の昔話。
木こりが木を倒す話がありますが、薪
割の話は聞いたことが無い。
その代わり柴刈りの話はありますね。
囲炉裏やかまどは小さくて、柴刈りで
得た雑木などの細い幹や枝や枯木枯草
を鉈や鎌で伐ったものを燃やす方が都
合が良かったように思えます。
太い木から薪を作る労力は相当なもの
だし、囲炉裏に大きな火は必要ありま
せん。
また、雑木は、根元で伐っても枯れず
に芽が吹いてくるので、日本の風土で
は毎年か隔年おきに伐り取れますから、
違う意味で効率が良かった、薪を作る
斧の必要性が少なかったのかも知れま
せん。あくまで推測ですが。
ところで、山村の人達は、今でも柴刈
りや焚き木拾いをやってるのだろうか?
昨今の暖炉ブーム。都会ではあまり見
聞きしないでしょうが、たまに居ます。
郊外に出るとちらほら煙突が出てるの
で、田舎では山から伐り出した雑木や
杉などで薪作りしてる人は少なくない
でしょう。整然と置かれた薪を見かけ
ることがありますね。
この冬は例年になく寒くなりそうな気
がしています。
ではでは。
今年もようやく稲刈りが終わりまし
た。先祖代々からの習わしみたいなも
んで、もはや生活するための稲作では
ありません。
景観としての稲であり、雨水の受け皿
としての田であり、野鳥の休息場とし
ての田んぼだ。みじめな都市公園より
余程安く付く緑地でもあります。
他人地であっても見て感じることはで
きるのだから。
ところで、何が何でも庭に木を植えた
い人がいる。
で、その後です。
木は毎年四方八方に伸び、見えている
葉はすべて数年内に必ず落ちます。落
葉樹なら毎年必ず落ちる。風が吹けば、
あなたの落葉は周辺に散っていきます。
当たり前の話ですが、一々言わないと
考えない人は多くて、庭木に関する質
問も受ける訳ですが、夫婦共稼ぎの忙
しく休日には余暇を楽しみたい都市住
民には庭木が要らなという結論が出て
しまいますが、仕方のない現実です。
都会では、落葉はゴミなんです。
都会では落葉焚きで焼芋なんて昔の話。
今や法令違反、犯罪者扱いです。
そういうマイナス面を、誰も教えてく
れなかったと冷静に再考するお客もい
れば、黙って他の業者に行くお客も居
るのが現実。人それぞれですが、
実際、庭木が嬉しいのは家を購入した
時だけなんですけどね。
そこで、こんな知識もありますよとい
うことですが、借景なんです。
京都の枯山水石庭は簡素でも、裏山や
竹林が背景になってるという借景。
お隣さんが庭木で一杯なら、競って植
えずに、その木を見て楽しめば管理費
はかからないし自宅は広々だ。
目の前が公園ならしめたもので、何も
自宅に庭木は要らないだろう。
と、剪定屋さんは思ってしまうのです。
ちなみに、大きく成らない庭木はあり
ませんが、お勧めとしては落葉低木果
樹のブルーベリーの鉢植えです。
どうしても庭木が欲しいなら新緑・花
・果実・紅葉と季節感のある庭木とし
ては良いかもしれません。
水遣りは欠かせませんので、自宅環境
など良く調べて植えましょう。
ではでは。
剪定作業やってますと、近くで同業
者も作業やってるということはありま
して、多少気になるのでチラ見する訳
ですが、仕事の内容じゃなくて、どう
いう道具使ってるか、何らかの工夫が
あるかが気になるので観察しています。
すると、腰に何本も鋏ぶら下げてる職
人が居て、剪定鋏、植木鋏、長い刃の
片手鋏、さらに、鋸までぶら下げて重
いだろうにと思いつつ見てますが、
職人といっても、叩き上げからポット
出まで色々です。
ただ、足元はやはり地下足袋で、運動
靴じゃ、高所では危険です。
また、掃除道具とか段取りとか、業者
によって少しづつ違います。
剪定屋さんは、腰には基本剪定鋏と鋸
のみで、必要な時に必要なものを選択
して携帯しますが、松と小枝捌きに植
木鋏か芽切り鋏を使います。
あまり高級なものは使いませんが、そ
こそこ切れるものを使っています。
鋏と鋸は道具代なんて取らないとはい
え、切れない鋏は疲れます。
業者と個人趣味の大きな違いは、刃物
ですが、安物は初めだけは切れますが
後が続きませんから、疲労が倍増時間
もかかる訳で、数千円の違いなら良い
ものを買いましょう。
昨今の刃物は、鋼が良くて均質なので
草木のヤニを水洗いしておくだけで、
長く切れます。下手に砥ぐと切れなく
なります。
ところで写真の鋏、小さいのは片手鋏
で、小さく先の尖った芽切鋏、湾曲し
た刃の剪定鋏は太い枝が切りやすく、
持ち手が丸い植木鋏は細枝用、刃の長
い片手刈込鋏は両手が使えない狭所難
所で使います。
大きな鋏は両手で扱う両手刈込鋏で、
枝葉の硬さで使い分けてます。最近は、
ほぼ短柄しか使わない。
剪定屋さんではこんな感じです。
ところで、本当の高級刃物と言えば料理
包丁と理容師が使う鋏ですが、普通に数
十万円もする。刺身に、人の髪だから切
れ味は最優先なのだろう。
植木屋なんて力業で、鋏で枯れ枝叩き
落すなんて当たり前だから、繊細だと
折れちゃいますね。
ではでは。
先日の伐採作業、手始めに門かぶり
の黒松から開始しました。
作業しながら近隣を見渡すと、自前で
剪定してるであろうお宅ばかり。
職人とは手が違うので見れば分かりま
すが、どこのお宅も似たような植木ば
かり、皆が皆、すでに老齢であるにも
関わらず自縄自縛の庭いじり。
植木屋が動き出すと、あちこちで鋏の
音が成り出す連鎖反応。日本人病だ。
ところで、家族であれば、将来爺様が
居なくなったとき、庭の手入れを職人
に任せたら、どれくらいの費用になる
か調べておいた方が良いです。その地
域の平均作業価格。
3か所程見積を取れば分かること。
え~そんなにするの、とか
職人はいい値段する、とか
人は色々言いますが、知るべきことは
知っておくことです。
まあ例外として、バイト的な作業をす
る人達が居ますが、安くて良い仕事が
継続できるかどうかは知りません。
結局のところ荒れ庭は、爺様が死ぬか
施設に入ると家族は伐採に走ります。
財産は継ぐが、趣味まで知らないし。
庭木も草もエンドレスで大変だから。
と、まあ、ぶつぶつ書きましたが、伐
採もまた、植木屋の食い扶持で有難い
お仕事です。
伐採幹は、焚き火用の薪になりますが、
欲しい人は差し上げますが、引き取り
限定でお願いしています。
ではでは。
この度は、カイズカイブキが主木の
お宅。空き家だけど二年ぶり。
昨今は荒れ庭が多いけど、カイズカイ
ブキは代表格ともいえます。
強剪定できない針葉樹なので大きくな
りがちですが、仕立物から生垣まで年
中青くて管理もし易いことから、昭和
時代に増えた樹種で、和製コニファー
ですね。
でも、年1回の管理行為さえできない
人が増えたので、荒れ木が目立つ昨今
です。2年に一回程度刈ってれば格好
は付きますよということで、前回から
二年目の剪定作業です。
カイズカイブキは、毎年しなくても良
い樹種で、毎年キリキリ刈ってると、
先祖返りといいますか新芽が杉の葉の
様に刺々しくなるのが厄介もので、
それでも刈ってると葉が全部トゲトゲ
になってしまう。
いじめるとそうなる訳で、やんわり切
るか毎年しないかの選択は自由にどう
ぞと言うしかありませんが、そういう
庭木です。
でも、隔年剪定だとどうしても大きく
成ってゆくのですが、大きく成ったら
伐採すればいいじゃないですか、お庭
が小さいんだから。
そういう割り切り方は非常に重要です
が、自分でケリを付けずに老いて去っ
ていく人は多いですが、無責任だと思
いませんか?。
ではでは。
今年も10月に入り、あと三月でお
終いです。22日は天皇陛下が正式に
即位する。日本の神官長が変わるとい
う事だけど、未だに古代の殷の神事で
ある亀の甲羅焼く亀卜をやってるんだ
から大した継続性で驚きです。
さて、都会の植木屋・造園会社では
庭作りの需要が無くて、街路樹や公園
で剪定草刈りしてる所が大半です。
特に日本庭園なんて造る機会は減って
しまっていて、庭石=自然石の扱いさ
え出来なくなっていくように思います。
剪定屋さんも詳しくは知りません。
現代の庭石は、和風を強調できる地域
や物事で使われる資材と言って良くて、
もはや多くの日本人が誰も興味を示さ
ない限定商品で、石庭が好きな趣味の
世界、もしくは富裕層の娯楽と言って
いいでしょう。
今や普通の庭石や大きな庭石、灯篭や
塔に売却できる程の需要はありません。
たとえ無料であっても、運ぶのが大変
だから無料にはなりえない。
欲しい人に偶然出会えるなんてことは
まずないでしょうし、都会には資材を
沢山保管できる土地は無く固定資産税
も安くありません。
つまるところ、破砕してリサイクルさ
れるのが昨今の庭石の扱いなのです。
ところで、庭石の一番の問題は重くて
硬いことです。
普通の庭石の比重は2.5程ありますが
例えば、30cm立方体の石で約67
キロの重さになり、50cm立方体に
なると300キロ程になります。
ただ、庭石は切り出した奇麗な石とは
違って丸みがあること、種類と個体密
度が各々違うこと、風化した石表面と
内部の硬さが違う事で正確な重さは数
式通り量れませんので、計算値の8掛
けとしても重いものは重いです。
しかし、庭石を現地で割って小さくす
れば、手で運べて処分しやすくなりま
す。剪定屋さんでは、急ぎの作業でな
く時間を頂ければ、クレーンなど使わ
なくても、比較的お安く庭石処分しま
すよということなんですが、冬のお仕
事でお願いしたい所です。
全数撤去で100トンなんて気が遠く
なるので、まあ、小さいお庭に限りま
すが。
ではでは。