雨乞い水岩
大河内の雨乞い神事
幾日も日照りが続くと谷川も小川も水が枯れてしまいます。田に水を引くことが出来なくなってしまいます。特に「穂孕(ほばらみ)」の時期にみずがなくなると、秋の収穫に大きな打撃を受けます。「困った時の神田頼み」大正13年に神様に慈雨をお願いして「雨乞い」と言う神事を行った。村一番高い天狗岩(700m)の広い頂で、大きな焚火をして慈雨を祈った。
当日は全戸各一人、草刈鎌・鋸等を持ち山仕事の格好で、瑠璃系の鳴瀑に集合した。近くに祀られているお地蔵様の頭を固く縛り、雨を降らせてほしいと願い「叶えてくだされば元にお返します」と唱えながら淵に沈める。そして一行は天狗岩を目差して登る。山頂一帯を広く草を刈り、柴を1000束ほど作る。防火を万全にし、点火をする。天を焦がす勢いで燃え上がる。回りを囲む人たちは「雨をふらしたまわれ」と連呼する。不思議なことに雨乞いの後には、ほどよい雨が降ったという。
*穂孕(ほばらみ):稲などの穂が出る前に,穂を包んでいる茎の部分がふくらむことです。
※過去、能勢町の三草山、豊能町の青貝山・鴻応山・高岡山なども雨乞い神事が行われた。