上皇陛下と上皇后陛下のお姿を、
2度、生で拝見したことがあります。
それはとても幸運なことでした。
上皇陛下が皇太子殿下でいらした昭和の終わりころ、
家の近所が住宅街なのにあちこち通行止めになって、
警察関係の方々が大勢動いているので、
どうしたのかと、、、事情をどういう経緯で知ることになったのか、
今となっては記憶していません。
ただ、当時の皇太子殿下と美智子妃殿下がもうすぐ
ご到着される、とのこと。
近くの老人館をご訪問されるとのことでした。
早速現場待機です。
ご到着になった時、手を振ってお迎えしました。
両殿下は玄関でこちらを振り向かれ、手をお振りになりました。
集まった私たちの端からザ~ッと一望しながら手をお振りになるものだと、
思っていたら、
手をお振りになりながら、端から一人一人に
にこやかに目を合わせてくださいました。
内心 ‘目が合った!’ と、じわ~っとしました。
その時の空気感はなんとも言葉で説明できません。
美しく清らかな空気で包まれたようでした。
しあわせな気持ちでした。
次は、ほんの数年前です。
スーパーの前に、黒いスーツ姿で、怖そう、、、な男性が。
でも腕に警視庁の腕章をつけていたので、
思い切ってお聞きしたら、
「もうすぐ天皇皇后両陛下のお車が通ります。」
「え~~~!?」
親切に、どの辺を何時に通る予定だとも、
黒くて怖そうだけど優しい警視庁の男性が
教えてくださいました。
家族に電話とメールで道順を知らせ、
全員がそれぞれの持ち場で待機。
無事に家族全員お姿を拝見できました。
その時も車の中から、にこやかに
沿道の私たちにお顔をお見せになって
手を振ってくださいました。
なんとも美しい透き通った風が吹きました。
そのような貴重な体験は生涯忘れないでしょう。
私は、昭和と平成とほぼ半分ずつ生きました。
それと同じだけ令和は生きないでしょう。
そして、私よりお若い天皇陛下は、私の史上初めてです。
平成は喪で始まりました。
令和はお祝いで始まりました。
令和を慶びで迎えられたのは、上皇陛下が生前退位という
ご決断をされたからこそ、ということ
そこまで国民の気持ちをお考えになってくださったと、感謝。