以前、我が家の猫がいなくなった時に山神に力を貸してもらいに行ったことがあった。
家の近くに[ 山神 ]と彫られた石がある。
そこには
一本の桜の木が植えられていて、幹の根本近くにさほど大きくはない石があった。
山を削り住宅地にした為か、この地の土地神を祀っているのだと思う。
幼かった頃
住宅地といえど空き地がチラホラあって
田には水の透き通った小川が流れていてメダカがいた。
ちょっとした沼地には赤や灰色のザリガニがいて
ドングリ並木もあり、歩きながら落ちたドングリを拾って遊んだ。
夏には山に行かなくてもすぐ傍の木にはクワガタやカブトムシがいて虫篭いっぱいになった。
記憶の片隅に、そういえばそんな時代にも山神と彫られた石があったのを思い出した。
当時、山の神だとは読めていたもののきちんとした神を祀った祠のようなものは無く(今も無いが)本当に小さな石垣と桜の木と石があっただけで『 これはなんなのだろう? 』と理解が出来なかった。
猫がいなくなり、知り合いの警察犬を借りて捜索し探し回って手を尽くしても見つからなかった。
そんな時、なぜか[ 山神 ]のことを思い出した。
近所といえどすでに幼い昔の記憶でしかない。 果たして今もあるのだろうか…。 そもそも本当にあったのだろうか…。
今は空き地は無くなり家が建ち、ザリガニがいた沼は埋め立てられ、田も雑草が覆い茂り小川も汚れ
ドングリ並木も切られ舗装され、クワガタがいた木も伐採されアスファルトで埋め尽くされた。
記憶を頼りにウロウロと 『 確か…この辺に… 』
『 あった!! 』
そこには、昔に見た光景そのままの石があった。 もちろん桜の木と共に。
けれど山神は石垣付近まで民家に囲まれ、アパートの壁ギリギリの狭い隅にひっそりといた。
残念なほどにあの頃とすっかり様変わりしてしまっていた。
( この存在に気づく人はほとんどいないだろう )
結果として、山神に力を借りに行ったが猫は見つからなかった。
それでもこの存在を思い出せてよかった。
時代と共に風景も変わってしまい、自分の居場所すら危うくなり、訪れる人も存在すらも忘れ去られてしまう中で
誰かが山神の周りの草を刈り、桜の木の手入れをした跡を見つけて少し嬉しくなった。
家の近くに[ 山神 ]と彫られた石がある。
そこには

山を削り住宅地にした為か、この地の土地神を祀っているのだと思う。
幼かった頃
住宅地といえど空き地がチラホラあって
田には水の透き通った小川が流れていてメダカがいた。
ちょっとした沼地には赤や灰色のザリガニがいて
ドングリ並木もあり、歩きながら落ちたドングリを拾って遊んだ。
夏には山に行かなくてもすぐ傍の木にはクワガタやカブトムシがいて虫篭いっぱいになった。
記憶の片隅に、そういえばそんな時代にも山神と彫られた石があったのを思い出した。
当時、山の神だとは読めていたもののきちんとした神を祀った祠のようなものは無く(今も無いが)本当に小さな石垣と桜の木と石があっただけで『 これはなんなのだろう? 』と理解が出来なかった。
猫がいなくなり、知り合いの警察犬を借りて捜索し探し回って手を尽くしても見つからなかった。
そんな時、なぜか[ 山神 ]のことを思い出した。
近所といえどすでに幼い昔の記憶でしかない。 果たして今もあるのだろうか…。 そもそも本当にあったのだろうか…。
今は空き地は無くなり家が建ち、ザリガニがいた沼は埋め立てられ、田も雑草が覆い茂り小川も汚れ
ドングリ並木も切られ舗装され、クワガタがいた木も伐採されアスファルトで埋め尽くされた。
記憶を頼りにウロウロと 『 確か…この辺に… 』
『 あった!! 』
そこには、昔に見た光景そのままの石があった。 もちろん桜の木と共に。
けれど山神は石垣付近まで民家に囲まれ、アパートの壁ギリギリの狭い隅にひっそりといた。
残念なほどにあの頃とすっかり様変わりしてしまっていた。
( この存在に気づく人はほとんどいないだろう )
結果として、山神に力を借りに行ったが猫は見つからなかった。
それでもこの存在を思い出せてよかった。
時代と共に風景も変わってしまい、自分の居場所すら危うくなり、訪れる人も存在すらも忘れ去られてしまう中で
誰かが山神の周りの草を刈り、桜の木の手入れをした跡を見つけて少し嬉しくなった。