心の真実をつかむ
ながきよの夢を ゆめぞとしる君や さめて迷える人をたすけむ
明恵上人
吾々の生きている世界は今、山々は若緑に染まり、大地には花が輝き、
美しい世界のように感じられいるようですが、
それは時間も空間もまだ顕われていない世界から観ると束の間の夢であり幻であります。
このように人生の浮き沈み、喜怒哀楽、迷い、病気、一切の苦しみ等が現れている、
現象世界は束の間の夢であり幻であります。
人間は霊なり、生命なり、不死なり、神と一体なり。
人間は光明かがやく、神一元、光明一元の世界を貫く霊的実在であり、
永遠なるものである。
軽やかな衣装を着て肥えた馬に乗り、水の流れるように都を走り廻る貴族たちの生活をみていると、
いまはときめいている彼らの生活もやがて雷光のようにまた幻化(まぼろし)のようにはかなく消え去っていくのだと思い、
人生の無常を嘆く心にさいなまされるのです。
また身体(からだ)が不自由な人々や、ぼろをまとっている人々の生活をみては、
人の世の悲しみが心にひびいて何ともいえない苦しみをおぼえるのです。
このようにして私の目にふれるすべてが私の心を仏道に傾斜させ、
私を仏道の道の修行へとかり立ててしまします。
吹く風にも似たこの想いをいったいだれが引き止められましょうか。
三教指帰(さんごうしいき) 弘法大師空海
淳和(じゆうなん)天皇の詔命(みことのり)をうけて十住心についての本書を著しました。
人々が直ちに妄執(まよい)を乗り越えて、心の真実をつかんでもらいたと願っています。
心の霧を払って、明るい光の中で自分の心を正しく見直せば、そこには無数の宝物がつまっているのです。
それに気がつけば、わたしもあなたも、毎日が新しい生活となることでしょう。
秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)弘法大師空海
ながきよの夢を ゆめぞとしる君や さめて迷える人をたすけむ
明恵上人
吾々の生きている世界は今、山々は若緑に染まり、大地には花が輝き、
美しい世界のように感じられいるようですが、
それは時間も空間もまだ顕われていない世界から観ると束の間の夢であり幻であります。
このように人生の浮き沈み、喜怒哀楽、迷い、病気、一切の苦しみ等が現れている、
現象世界は束の間の夢であり幻であります。
人間は霊なり、生命なり、不死なり、神と一体なり。
人間は光明かがやく、神一元、光明一元の世界を貫く霊的実在であり、
永遠なるものである。
軽やかな衣装を着て肥えた馬に乗り、水の流れるように都を走り廻る貴族たちの生活をみていると、
いまはときめいている彼らの生活もやがて雷光のようにまた幻化(まぼろし)のようにはかなく消え去っていくのだと思い、
人生の無常を嘆く心にさいなまされるのです。
また身体(からだ)が不自由な人々や、ぼろをまとっている人々の生活をみては、
人の世の悲しみが心にひびいて何ともいえない苦しみをおぼえるのです。
このようにして私の目にふれるすべてが私の心を仏道に傾斜させ、
私を仏道の道の修行へとかり立ててしまします。
吹く風にも似たこの想いをいったいだれが引き止められましょうか。
三教指帰(さんごうしいき) 弘法大師空海
淳和(じゆうなん)天皇の詔命(みことのり)をうけて十住心についての本書を著しました。
人々が直ちに妄執(まよい)を乗り越えて、心の真実をつかんでもらいたと願っています。
心の霧を払って、明るい光の中で自分の心を正しく見直せば、そこには無数の宝物がつまっているのです。
それに気がつけば、わたしもあなたも、毎日が新しい生活となることでしょう。
秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)弘法大師空海