TOY VOX

管理人VOX6336が昭和レトロな遊びをするだけのブログです。スマートフォンでの閲覧推奨。

丁半 8

2020-05-06 09:36:02 |  ダイス
では何とかして勝てる方法を考えてみよう。
博打は引き際が肝心であるという。
丁半の必勝法とは「勝ち逃げ」をすることなのではないだろうか。
前回のプログラムに手を加えてみた。

プレイヤー(自動)は元手を20点持っている。これを1.5倍に増やしたらそこで勝ち逃げをするというものである。





こちらが実行結果。なんと1000回やって平均666回勝って、333回しか負けない。勝率3分の2。



いやしかし待てよ...勝ったときは10点しか儲かってなくて、負けたときは20点払っているのだから結果として同じじゃないか。


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丁半 7

2020-05-06 08:33:24 |  ダイス
なるほど。たしかに、考えても分からない50%の確率に金を賭けれる訳が無い。
さらにギャンブルの神様はこうも言っている。

(以下抜粋)

丁半は、いうならば本質的に二点のレースのようなもので、五割の勝ち目はむろんない。張り子がそのことに盲目であったわけではないのだが、しかし他のどんな形式の博打よりも盛んであった。誰も彼もが、割の合わない条件に直面して、なおいっそう細心な情熱を燃やし、工夫をこらして、この難関を突破しようと過熱していった。計算高い半面、不可能を可能にしようという情熱が燃えあがる。
博打はそういう遊びなのである。

(抜粋、以上)

冒頭のこの説明はこの本「次郎長放浪記」の主題でもあり、阿佐田哲也の生き方そのものでもあるかもしれない。


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丁半 6

2020-05-06 03:03:55 |  ダイス
丁半博打については阿佐田哲也の「次郎長放浪記」(1986年)という小説にくわしい。



この本によると、丁半博打の胴元は、参加者のうち丁方と半方の掛け金が同数になってからツボをあけ、原則として勝負には参加しないらしい。
胴元はテラ銭を取って確実に儲けるというわけだ。では参加者はどうなのかというと、

ギャンブルの神様いわく、
(以下抜粋)

丁半という古風な博打のことは、おそらくあらかたの読者諸氏が、観念的にご存知であろう。一天地六北四南三向こう四の二に前五三、鹿の角に型とおりの目がはりつけてあるサイコロを二個、ツボザルに投げ入れ、伏せたザルの中の出目を当てる。
当て目は二種類しかない。二個のサイの目の合計が偶数ならば丁、奇数ならば半である。確率は五十パーセント。
たとえば競馬の連勝単式は全枠複数だと六十四種類、九人制六枠の競輪が三十三種類。 麻雀だって和了するのは四人のうちの一人である。五分五分の確率ならば当てるのは簡単であり、誰もが楽しく遊べるであろうと考えるのが素人なのである。
ちょっとした博打うちならば、腹の中でたいがいこんな計算を立てているだろう。―五割の確率で、受かった(当る)ときのツケ(配当額)が張りと同額では、わりが合わない。命の次に大切な金を張る理由にはならない。
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丁半 5

2020-05-06 02:33:06 |  ダイス
さらにこの「元手を2倍に増やせば勝ち」という勝負を1000回繰り返すとどうなるだろうか。
こんなプログラムを組んでみた。




実行結果がこちら。




結果はおおむね500勝500敗となる。勝率は2分の1。
1000回ならば「十分なサンプル採集」といえるだろう。サンプル数が多ければ多いほど、2分の1に近付いていく。
これを確率・統計では「大数の法則(The Low of the Large Number)」というらしい。

丁半博打はやればやるほど、勝率2分の1に近づいていく。決して儲かることはなく、儲かるのは胴元だけだ。
逆に胴元は参加人数が多ければ多いほど儲かる。もちろん何もしなくても人が集まるという訳ではないので、そこで色々な工夫を凝らすわけだ。


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